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封神演義

封神演義
封神演義』(ほうしんえんぎ)とは、中国代に成立した神怪小説。『封神伝』『封神榜』『封神榜演義』ともいう。ちなみに榜とは立て札のことである。

封神演義とは

元は紀元前の商周革命に神怪的な要素を加味して作られた文学作品であり、古くから芝居や講談の題材として扱われ、中国民衆の間で広まった。 なお、中国の一般の人々の道教の神々に関する知識は、この書を元にしていることが多い。

作者について

『封神演義』の作者には諸説あり、明確に定まった説は未だにない。最古の版本である『鐘伯敬先生批評封神演義第二十巻』には、許仲琳編と記されている。また、冒頭部分を許仲琳が書き、その後、序文を記している李雲翔が手を加えたという「許仲琳・李雲翔合作説」もある。その他、道教方面において著作の多い陸西星の作とする説もあるが、成立年代の問題などから疑問視する声もある。
また俗伝承として、『金瓶梅』の作者である王世貞が朝廷より『金瓶梅』の中身を見せるよう命じられたため、慌てて一夜で『封神演義』を書き上げて差し替えた……というものもある。

版本について

現存最古の版本は明代の『鐘伯敬先生批評封神演義第二十巻』で、日本の内閣文庫に所蔵されている。清代には褚人獲によって「四雪草堂本」と呼ばれるテキストが出された。中国や台湾で一般的に流布している活字本の内容は、これに基づくことが多い。四雪草堂本と『鐘伯敬先生批評封神演義第二十巻』のストーリーはほぼ同じだが、第九十九回の封神榜に名を連ねたメンバーが大幅に異なる(特に群星正神がかなり異なり、『鐘伯敬先生批評封神演義第二十巻』では戦死したにも関わらず名が載っていない人物が数多くいる)。
また清代には「蒙古車王府曲本」と呼ばれる口語体の二百二十回本も書かれたが、これは『鐘伯敬先生批評封神演義第二十巻』とは大幅に内容が違っている。

作品の評価

日本語版訳者の安能務は中国の三大怪奇小説として『西遊記』、『三国志演義』、『水滸伝』を挙げ、怪奇性の高さを理由に『水滸伝』よりも相応しいと解説しているが、魯迅は『中国小説史略』で「『水滸伝』に比べたら幻想的に過ぎ、『西遊記』に比べたら雄偉さに欠け、今に至るまでこの二作品と同列であると見なした者はいない」と酷評している。また、斉祐焜は『明代小説史』(中文・浙江古籍出版社)で「『封神演義』は思想面でも芸術面でも、作者が意図した『小説界に於いて水滸伝と西遊記と共に鼎立する』という抱負を果たすことは到底できなかった」と評している。一方で「だがそれでも『封神演義』は中国小説史で一定の重要な地位を占める」とも記している。
このように文学面での評価は芳しくないが、古くから伝えられていた説話に変わって『封神演義』のエピソードが広まったり、架空の神格であるはずの通天教主や申公豹の廟が立って実際に信仰されたりと、中国の民間信仰に与えた影響は大きく、文化的には重要な作品であると言える。

前史

「太公望(姜子牙)が封神を行った」という故事自体は、古くは『史記』封禅書の記述の中に見られる。直接の前身となった作品は、の至治年間(1321-1323)以前に成立したとされる歴史小説『武王伐紂平話』である。また『封神演義』の作者は明代の余邵魚の小説『春秋列国志伝』も同時に参照していたと言われている。『封神演義』の骨組みはこの二作品のストーリーとほとんど同じだが、『武王伐紂平話』と『春秋列国志伝』があくまで歴史小説であるのに対し、『封神演義』は神怪的要素が加味された神怪小説である点で、前者二作品とは大きな違いがある。
その他『西遊記』『八仙東遊記』といった作品や、『三教源流捜神大全』などに収められた各地の民話伝承なども元になっているとされ、複数に渡る関越えの戦闘描写などは『三国志演義』の影響も受けているとされる。

日本での普及

日本でも古くから読まれ、江戸時代に好事家が既に読んでいた記録があり、大正時代にはこれを論じた論文も発表され、中国文学の専門の辞書にも掲載されており、魯迅も「中国小説史略」(平凡社東洋文庫1.2)において取り上げていた。ただし、一般への普及は極めて遅く、1989年に安能が講談社文庫『封神演義』(上・中・下)を通して紹介してからである。実際には、1977年に木嶋清道が既に翻訳を行い出版していたが、ほとんど普及していなかったために、安能はそれ以前の封神演義に関する日本語文献を発見できず、儒家がこの小説を異端視して普及させなかったと、誤解に基づく主張を行い、孔子を罵ってしまったほどであった。また、この際の内容は、原典を元にしつつも、殺戒を『殺人欲求』と解釈したり、天数や封神事業を理不尽な天界の陰謀として扱ったりするなど、作品の根幹部分から細部に渡るまで安能による改変がかなり加えられた、いうなれば「超訳」であった。その上、安能版の前書きには、儒家は既に成立していた『史記』を除いて太公望(姜子牙)の名をあらゆる書物から隠した、という旨が記されているが、『史記』の成立は孔子誕生より後であるため、矛盾に富んだ主張になっている。
知名度が上がり広く流布したのは、1988年に講談社文庫から訳書が刊行されてその奇想天外な面白さが『本の雑誌』等で話題になり、また1990年代以降に藤崎竜(集英社)の漫画など若年層向けメディアに取り上げられてからのことである。本ページの後の項も参照。
原型に一番近い形で読める日本語版は、光栄(現・コーエー)の『完訳 封神演義』(上・中・下)と言われている。ただ一部訳されていない詩があったり、底本が『鐘伯敬先生批評封神演義第二十巻』ではなく簡体字の活字本であることからの漢字の間違いが一部で見られる。

物語の概略

封神演義の物語は、中国民衆の間に深く浸透している世界観(道教神仙思想仏教、などが深く絡み合った中国独特の宇宙観)を多少とも知っていることが、それを理解する早道となるが、編者に道教神仙思想仏教の知識が乏しかったと推定されているため、一般的な道教からみると多分に疑問な記述が多い。編者は特に歴史知識に疎かったらしく、唐の武将李靖を殷代に登場させるという誤りを犯しているという指摘がある。
封神演義の世界において、世界は仙界と人界に分かれ、仙界はさらに、人間からなった仙人・道士達からなる崑崙山の仙道「闡教(せんきょう)」と、それ以外の動物・植物・森羅万象に由来する仙道「截教(せっきょう)」とに二分されていた。
人界では時は商()の紂王の治世。名君と呼ばれた紂王はその心に兆した慢心から、女媧廟の祭祀において女媧への無礼にあたるふるまいを行った。すなわち、女媧は人間界のどの人間より美しい、この女媧が私のものであったら良いという意の詩を読んだわけである。この、紂王の「人」と「神」を混同した行動に女媧は怒り、千年生きた狐狸の精に紂王を陥れるよう命じた。狐狸精は、紂王の後宮に入ることになっていた美女、冀州侯の娘・妲己の魂魄を滅ぼしてその身体を手に入れ、紂王を籠絡し始めた。これ以降紂王は、妲己に操られるまま次第に暴政を行うようになっていった。
一方仙界では、闡教の教主・元始天尊門下の十二人、つまり崑崙の十二大仙が、千五百年に一度の逃れられぬ劫として、人を殺さねばならないという罰を受けることになった。また昊天上帝(天帝)が彼ら十二人を臣下に命じたことから、商周革命に関わる闡教徒、截教徒、人道の中から三百六十五位の『神』を『封(ほう)』じる『封神』の儀式を行うことになった。
天命により、この封神の執行者として選ばれたのが、崑崙の道士の一人であった姜子牙……後に周国の丞相となる太公望である。
斯くして商代末期の商周革命の動乱を舞台に、四不相(四不像)に乗った姜子牙(太公望)がまきおこす商周両国の間の戦乱、ひいては闡教と截教の対立が描かれながら、数多くの仙人、道士の魂魄が封神榜の掲げられた「封神台」へと飛んでいくこととなる。

主要登場キャラクター

姜子牙(きょう しが) / 姜尚(きょう しょう)(通称は太公望(たいこう ぼう))
本作品の主人公。元始天尊の弟子。師の命令で下山し、周を助けて商を討ち、三百六十五人の神を封じる。
姫昌(き しょう) / 文王(ぶんおう)
四大諸侯の一人で、西伯侯。占いの名人で、後に周の文王となり、姜子牙を迎え入れる。
散宜生(さん ぎせい)
周の文官。
武王(ぶおう) / 姫発(き はつ)
姫昌の次子。父の後を継いで周の武王を名乗り、商を討つ。
姫伯邑考(き はくゆうこう)
姫昌の長子。幽閉された父を救うために朝歌を訪れるが、妲己の策略により刑死する。
周公旦(しゅうこう たん) / 姫旦(き たん)
姫昌の第四子。
雷震子(らいしんし)
姫昌の養子で、第百子にあたる。雲中子の弟子。杏を食べたことにより鷲のような大翼を得て、周を援けた。
武吉(ぶ きつ / ぶ きち〔安能版〕)
木こり。殺人の罪で処刑されようとしたところを姜子牙に救われ、彼の弟子になる。
竜鬚虎(りゅうしゅこ)
妖怪。申公豹に騙されて姜子牙の肉を食おうとしたが、杏黄旗によって収められ、姜子牙の弟子となる。大石をイナゴの大群のように飛ばすことができる。

商(殷)

紂王(ちゅう おう)
商の天子。女媧宮を詣でた際、女媧の像を見て淫らな思いを起こし詩を書き残したため、女媧の怒りを買ってしまった。名君であったが、妲己を娶ってから酒色に溺れ暴政を行うようになる。
蘇妲己(そ だっき) / 千年狐狸精(せんねんこりせい)
紂王の妃。その正体は冀州侯蘇護の娘の姿に化けた千年狐狸精で、女媧の命を受けて商王朝の命数を縮めるために残虐な行為を繰り返す。
封神演義の原文には『蘇妲己』と表記されているが、春秋以前の時代の婦女子は姓より先に名前が来るのが通常であり、『史記』殷本紀の注にも「妲は字にして姓は己であり」と記されている。そのため、姓を蘇とし名を妲己とする封神演義の表記は本来は誤りである。
聞仲(ぶん ちゅう / もん ちゅう〔安能版〕)
商の太師。商軍を率いて西岐を攻める。師である金霊聖母から『絶』の字を避けるように言われていたが、敗走中に絶竜嶺にたどり着いてしまい、そこで雲中子と燃灯道人と戦って命を落とした。額に第三の瞳を持つ。
商容(しょう よう)
商の宰相。官職を辞して一時は朝歌を離れるが、後に逃亡中の殷郊が自宅を訪れたため、再び都に戻って紂王を諌めた。紂王に処刑を命じられたが、自ら石柱に頭をぶつけて自害する。
比干(ひ かん)
商の亜相。紂王の叔父。妲己の持病の治療のために紂王から『玲瓏心』を求められ、心臓を抜き取られて死亡した。
費仲(ひ ちゅう)
中諫大夫。奸臣。蘇護が賄賂を送らなかったため、彼の娘の妲己が絶世の美女であることを紂王に教え、娶るように勧めた。また妲己の密命を受け、姜皇后に紂王暗殺の濡れ衣を着せる計略を企てた。後に、文官であるにも関わらず魯雄率いる西伐軍に加わるよう聞仲から命じられ、西岐の地で命を落とした。
尤渾(ゆう こん)
奸臣。費仲同様、魯雄率いる西伐軍に加わるよう命じられ、西岐の地で命を落とした。
箕子(き し)
商の文官。紂王の叔父。王を諫めるも、投獄されて断髪される。
微子啓(びし けい)
商の文官。紂王の異母兄。王を諫めるも、挫折し、弟と共に商の祖廟を守って離反。
微子衍(びし えん)
商の文官。紂王の異母兄。王を諫めるも、挫折し、兄と共に商の祖廟を守って離反。
杜元銑(と げんせん)
商の司天台。雲中子の剣の献上の件で、宮殿を取り巻く妖気の原因が妲己であると気づく。王を諌めるも、処刑された。
梅伯(ばい はく)
商の上大夫。杜元銑の処刑が決定した際に王を諫めるも、炮烙にて処刑された。
姜妃(きょう ひ)
紂王の皇后。妲己の策略により紂王暗殺の濡れ衣を着せられ、両指を焼かれ片目を抜かれるといった拷問を受けた後、死を遂げる。
殷郊(いん こう)
商の太子で紂王と姜妃の間にできた長男。処刑される直前に風にさらわれ、広成子の弟子になる。後に三面六臂の姿となり、周を援けるために下山するが、申公豹に唆されて商軍に加わった。下山前に立てた「もし過てば、鋤で頭を落とされても構わない」という誓い通りの方法で処刑される。
殷洪(いん こう)
紂王と姜妃の間にできた次男。処刑される直前に風にさらわれ、赤精子の弟子になる。周を援けるために下山するが、申公豹に唆されて商軍に加わった。下山前に立てた「もし過てば、四肢を灰にされても構わない」という誓い通りの方法で処刑される。
武庚(ぶ こう)
商の王子。紂王の子。朝歌が落城した際に周兵によって捕らえられる。諸侯と姜子牙は武庚を処刑するよう武王に勧めたが、武王は成湯の血が絶えるのを避けるため彼を殺さず一領地を与えた。
安能版では妲己の侍女・鯀捐の子ということになっていたが、これは原作には存在しない設定である。
賈氏(かし / こし)
黄飛虎の妻。妲己の策略にあい、自らの身の潔白と黄家を守るために自害した。
黄氏(こう し) / 黄貴妃(こうきひ)
紂王の妃。黄飛虎の妹。義姉に当たる賈氏とは仲が良かった。
賈氏の死を嘆いて紂王に暴挙を振るい、墜落死する(作品によって死に方がまちまち)。
崇侯虎(すう こうこ)
四大諸侯の一人で北伯侯。四大諸侯の中では唯一、紂王に取り入っている悪役である。史実では殷に味方して周に歯向かった諸侯。
安能版では誤って、崇虎ではなく崇虎と表記されている。
崇応彪(すう おうひょう)
崇侯虎の嗣子。
魔家四将(まかししょう)
佳夢関を守る四兄弟。聞仲の命により守備を胡昇と交代し、西岐を攻めた。
; 魔礼青(ま れいせい)
: 長兄。青雲剣と呼ばれる剣を持ち、これを振って、何万もの刃と矛を巻き起こす黒風を発生させる。
; 魔礼紅(ま れいこう)
: 次兄。混元傘と呼ばれる傘を持ち、これを開いて、天地を揺るがし炎を発生させる。
: 魔礼紅は第九十九回で広目天王に封じられるが、そのときの記述では琵琶を用いて調を司るとあり、最初の設定と矛盾が生じている。
; 魔礼海(ま れいかい)
: 三兄。地・水・火・風を司る四弦が張られた琵琶を持ち、これをかき鳴らして、風火を発生させる。
: 魔礼海は第九十九回で多文天王に封じられるが、そのときの記述では傘を用いて雨を司るとあり、最初の設定と矛盾が生じている。また、多『聞』天王ではなく多『文』天王と記述されているのは、多聞天毘沙門天(托塔李天王である李靖)と重なる神格であり、作品内で同一人物が登場する不自然さを避けるための作者の作為的書き換えだとする説がある。
; 魔礼寿(ま れいじゅ)
: 末弟。花狐貂と呼ばれる白い鼠のような生物を持ち、これを放つと、白象ほどの大きさになって敵に食らいつく。
孔宣(こう せん)
商の西伐軍の将。正体は孔雀。五色の神光を放って洪錦、哪吒、雷震子、黄飛虎ら五岳、李靖、金吒、木吒など周将を次々と捕らえて苦戦させた。陸圧道人や燃灯道人が出陣しても何者であるかわからなかったが、準提道人によって正体が暴かれ、西方に連れて行かれた。
高継能(こう けいのう)
孔宣配下の将。蜂の大群を操って戦う。
胡昇(こ しょう)
佳夢関の総兵。弟の胡雷を失って一度は周軍に投降の文書を送るが、火霊聖母が味方についたことで帰順を撤回した。火霊聖母が戦死した後に再び投降を申し出るが、姜子牙に受け入れられず、処刑された。
胡雷(こ らい)
胡昇の弟。火霊聖母の弟子。身代わりの術を用いるが、竜吉公主に破られて処刑された。
丘引(きゅう いん)
青竜関の総兵。頭上から紅珠を出現させて敵を気絶させる。黄天祥に傷を負わせられたことを深く恨み、彼を捕らえると風化の刑に処した。青竜関の戦いで敗走するが、後に万仙陣で陸圧道人に倒される。
陳奇(ちん き)
丘引配下の将。口から黄気を吐いて敵を気絶させるという、鄭倫と似た術を用いる。
韓栄(かん えい)
汜水関の総兵。
韓昇・韓変(かん しょう・かん へん)
韓栄の二人の息子。万刃車と呼ばれる紙の風車を使って風と炎を起こし、周軍を阻んだ。
余化(よ か)
韓栄配下の将。七首将軍と呼ばれる。余元の弟子。
黄飛虎が造反を起こした際、汜水関で彼を捕らえるが、哪吒と戦って敗走した。後に周軍が汜水関を攻めた際に、猛毒を仕込んだ化血神刀をもって戦った。
余化竜(よかりゅう)
潼関の総兵。息子に余達・余兆・余光・余先・余徳がいる。
余徳(よ とく)
余化竜の第五子。兄弟の内で唯一出家していた。周軍が潼関を攻めた際父を援けるために下山し、兄たちに指示して毒痘をばら撒いた。
欧陽淳(おう ようじゅん)
臨潼関の総兵。
卞吉(べん きつ)
欧陽淳配下の将。霊符を持たずに下をくぐると気を失う『白骨幡』を持っていたが、密かに帰順を決意していた鄧昆と芮吉の策略によって破られる。
張奎(ちょう けい)
商の将軍でメンチ城の城主。俊足の独角烏煙獣に跨り、土行孫同様、地行術を用いて地中に潜ることができる。
高蘭英(こう らんえい)
張奎の妻。太陽金針を用いて敵の眼を潰す。
殷破敗(いん ぱばい)
殷郊・殷洪が朝歌を逃亡した際、雷開と共に二人を追った。後に商からの使者として周軍を訪れ、姜子牙を説得したが、受け入れられないとわかると死を覚悟して罵った。この口上に激怒した姜文換によって斬られ、命を落とす。
魯仁傑(ろ じんけつ)
征伐軍に加わるが、共に参戦していた梅山七怪の正体が妖怪だと気づき、商が滅びることを悟る。だが「どうせ死ぬのならば朝歌で忠義を見せ付けて死のう。妖怪と共に死にたくない」と考えて前線を離れ、殷破敗と共に朝歌に戻った。最後まで商に残り、禁城を背にして紂王と共に周軍と戦った。

商 → 周

黄飛虎(こう ひこ)/ 武成王(ぶせいおう)
商の鎮国武成王。五色神牛に跨る。妻と妹を殺された事で造反を決意し、後に周の開国武成王に就任した。三関分けでは青竜関を攻める軍の主将に任じられる。
黄天化(こう てんか)
黄飛虎の長男。清虚道徳真君の弟子。玉麒麟に跨り、二本の銀鎚で戦う。造反を起こした黄飛虎が陳桐に殺された際、これを助けるために下山した。後に道徳から「高に逢ったら戦わず、能に遇ったら引き返せ」という意味の偈を与えられたが、これを気に留めなかったために、高継能と戦い命を落とした。
黄天禄(こう てんろく)
黄飛虎の次子。
黄天爵(こう てんしゃく)
黄飛虎の第三子。長兄の天化が戦死、続いて青竜関で次兄の天禄も捕虜になり、その上弟の天祥が命を落としたため、一族断絶を恐れた飛虎によって東征途中で西岐に帰された。
黄天祥(こう てんしょう)
黄飛虎の第四子(末子)。青竜関で丘引を負傷させた時に彼の恨みを買い、後に捕らえられて処刑され、首の無い身体を関壁に吊るされた(風化の刑)。遺体は土行孫によって回収された後、天爵と共に西岐に帰された。享年17。
黄明(こう めい)
黄飛虎の義弟。
周紀(しゅう き)
黄飛虎の義弟。
黄滾(こう こん)
黄飛虎の老父。商を離れることに反対し、謀反を起こした黄飛虎を界牌関で捕らえようとしたが、黄明と周紀の策略にあって周に帰順する。
崇黒虎(すう こくこ)
崇侯虎の弟。
崇応鸞(すう おうらん)
崇黒虎の嗣子。
鄧九公(とう きゅうこう)
三山関の総兵。南伯侯の侵略を防いでいたが、後に西伐を命じられる。酒宴の席で土行孫に「西岐を破ったら娘の嬋玉を嫁にやってもいい」と約束してしまう。土行孫が西岐に捕らえられた際、土行孫と嬋玉の偽りの婚礼を行って姜子牙を暗殺しようとしたが、逆に罠にかかって敗北した。その後、嬋玉の説得を受けて帰順する。
鄧秀(とう しゅう)
鄧九公の嗣子。
鄧嬋玉(とう せんぎょく)
鄧九公の娘。投石の名人。父と共に西岐を攻めるが、土行孫と結婚して帰順する。土行孫が戦死した際に取り乱し、仇を討つために姜子牙の制止もきかず出陣するが、高蘭英によって殺された。
安能版では誤って、鄧玉ではなく鄧玉と表記されている。
蘇護(そ ご)
冀州侯。妲己の父。紂王から娘の献上を迫られるが、これを拒否したために崇侯虎に冀州を攻められた。姫昌からの説得を受けて結局は娘を宮中に入れたが、その後は彼女の悪行を憂い、西岐討伐を命じられた際に帰順した。
蘇全忠(そ ぜんちゅう)
蘇護の嗣子。序盤では妲己の兄と記されているが、後半では妲己が彼の姉であるという矛盾した記述が存在する。
鄭倫(てい りん)
蘇護配下の将。鼻の穴から白光を噴出させて、相手を気絶させることができる。帰順に対し強硬に反対していたが、蘇護に説得され、周軍に加わる。
洪錦(こう きん)
己の姿を隠す旗門遁の術を使う。西岐を攻めるが、月合仙翁の導きによって竜吉公主と結婚し、周に帰順した。三関分けでは佳夢関を攻める軍の主将に任じられている。万仙陣で妻と共に没した。
楊任(よう じん / よう にん〔安能版〕)
元は商の上大夫。紂王を諌めて眼を抉り取られるが、清虚道徳真君に助けられて弟子となった。眼窩から腕を生やし、その掌に付いた眼は天庭・地穴・俗世界の全てを見ることができる。呂岳が瘟コウ陣を開いて周軍を阻んだ際、師の命令を受けて下山した。
鄧昆
黄飛虎の妻(賈氏)の妹の夫。商側の援軍として臨潼関に派遣されたが、義兄の黄飛虎が捕らえられているのを見て背反を決意し、芮吉と共に土行孫と呼応して商を裏切った。
芮吉(ぜい きつ)
鄧昆と共に援軍として臨潼関にやってきた将。周に帰順する。

闡教

元始天尊(げんしてんそん)
闡教の教主。玉虚宮に住む。
老子(ろうし)
元始天尊と通天教主の兄弟子。玄都に住む。
雲中子(うんちゅうし)
終南山・玉柱洞。妲己が千年狐狸精であることに気づき、松の剣を紂王に献上して彼女を祓おうとする。剣が焼かれて失敗すると、杜元銑の壁に下山の証となる詩を記して去った。後に雷震子を弟子とした。
南極仙翁(なんきょくせんおう)
闡教の仙人。申公豹が己の頭を切って飛ばし、姜子牙を惑わして封神榜を焼かせようとしていることに気づくと、白鶴童子に命じて申公豹の頭を海に捨てさせようとした。
燃灯道人(ねんとうどうじん)
霊鷲洞・元覚洞。哪吒が李靖を殺そうとした際、これを和解させ、李靖に玲瓏塔を与えて弟子にした。十天君が十絶陣を開いたときに崑崙十二大師と共に下山し、姜子牙から官印を受け取ってまとめ役を勤めた。
崑崙十二大師(こんろんじゅうにたいし)
元始天尊の十二人の弟子で殺戒を受け、姜子牙に助力する。原典では、崑崙十二大師は本来、観音菩薩や文殊・普賢菩薩といった高位の神仏と同一とされている。
因みに殺戒とは「殺生を行わなければならない」という避けれ得ぬ宿命的な罰のことである。これを安能務は「仙人は千五百年に一度人殺しをしたい欲求に駆られる」と大幅に意味を変更し、原典には全く存在しないはずの非人道的な設定に変えている。
; 広成子(こうせいし)
: 九仙山・桃源洞
; 赤精子(せきせいし)
: 太華山・雲霄洞
; 黄竜真人(こうりゅうしんじん)
: 二仙山・麻枯洞
; 太乙真人(たいいつしんじん)
: 乾元山・金光洞
; 玉鼎真人(ぎょくていしんじん)
: 玉泉山・金霞洞
; 霊宝大法師(れいほうだいほうし)
: 崆峒山(こうとうさん)・元陽洞
; 道行天尊(どうこうてんそん)
: 金庭山・玉屋洞
; 清虚道徳真君(せいきょどうとくしんくん)
: 青峰山・紫陽洞
; 懼留孫(くりゅうそん)
: 夾竜山・飛雲洞
; 文殊広法天尊(もんじゅこうほうてんそん)
: 五竜山・雲霓洞
; 慈航道人(じこうどうじん)
: 普陀山・落伽洞
; 普賢真人(ふげんしんじん)
: 九功山・白鶴洞
李哪(り なた / り なたく〔安能版〕)
李靖の第三子。少年ながら凄まじい働きを見せる。元は金光洞の霊珠で、太乙真人の弟子。東海龍王の子を殺した罪を償うために自害したが、後に蓮華精として蘇り、姜子牙を援けた。後に三面八臂の姿を得る。
吒という文字に『タク』という読み方は存在せず、ナタクという読みは安能務の漢字の読み誤り。
李靖(り せい)
吒の父。燃灯道人の弟子。
楊戩(よう せん / よう ぜん〔安能版〕)
変化術の達人で、哮天犬という名の犬を飼っている。仙号を清源妙道真君といい、これが顕聖二郎真君と同一とされる趙昱が北宋の真宗から贈られた銘と同じであること、そのほか二郎真君と類似した設定を持つことから、楊戩もまた二郎真君と同一視されている。
戩という文字に『ゼン』という読み方は存在せず、ヨウゼンという読みは安能務の漢字の読み誤り。
楊戩は非道な行いで有名な宋代の宦官と同姓同名だが、二郎真君と同一視する作品は封神演義が初めてであり、何故封神の作者が二郎真君に悪人の名をつけたのか明確な理由はわかっていない(西遊記に登場する二郎真君は楊姓だが、名までは設定されていない)。『醒世恒言』には宦官の楊戩が二郎真君を騙る道士・孫神通の悪事を暴く短編小説が収録されており(『勘皮靴単証二郎神』)、この説話が民間で広まる内に混同されたのではないかという説がある。
土行孫(ど こうそん)
懼留孫の弟子。背が低く、地下を進む『地行術』を使える。申公豹に唆されて商軍に加わったが、後に鄧嬋(蝉)玉と結ばれて帰順した。張奎の地行術を封じるのに必要な指地成鋼符を手に入れるために、飛雲洞に向かうが、途中の猛獣崖で待ち伏せしていた張奎に殺される。
韋護(い ご)
道行天尊の弟子。
竜吉公主(りゅうきつこうしゅ)
天帝と西王母の娘。天界で犯した罪により下界に落とされていたが、羅宣と劉環が西岐城を焼いた際に、周を援けるために下山した。後に月合仙翁の導きによって洪錦と夫婦になる。万仙陣で夫と共に没した。
白鶴童子(はっかくどうじ / はくつるどうじ〔安能版〕)
南極仙翁の弟子。

截教

通天教主(つうてんきょうしゅ)
截教の教主。碧遊宮に住む。
四聖(しせい)
西海九竜島に住む四人の仙人。王魔(おう ま)、楊森(よう しん)、高友乾(こう ゆうけん)、李興覇(り こうは)。
聞仲の頼みによって商に加担する。いずれも身長は一丈五六尺で、恐ろしい容貌をしており、跨る怪獣の瘴気によって西岐の馬は黄飛虎の五色神牛以外全て倒れこんでしまった。
十天君(じってんくん)
練達の道士たちで、旧知の聞仲が窮地に陥っていることを申公豹に知らされ、参戦する。それぞれの個性に応じた陣を敷いて待ち構える。
; 秦天君(秦完)
: 十天君の一人。天絶陣を敷いたが、文殊広法天尊に倒された。
; 趙天君(趙江)
: 十天君の一人。地烈陣を敷いたが、懼留孫に生け捕られ、他の九陣が全て破られた後に処刑された。
; 董天君(董全)
: 十天君の一人。風吼陣を敷いたが、慈航道人に倒された。
; 袁天君(袁角)
: 十天君の一人。寒氷陣を敷いたが、普賢真人に倒された。
; 金光聖母
: 十天君の一人。金光陣を敷いたが、広成子に倒された。
; 孫天君(孫良)
: 十天君の一人。化血陣を敷いたが、太乙真人に倒された。
; 柏天君(柏礼)
: 十天君の一人。烈焔陣を敷いたが、陸圧道人に倒された。
; 姚天君(姚賓)
: 十天君の一人。落魂陣を敷いて姜子牙の三魂七魄を奪おうとしたが、赤精子の妨害にあって失敗に終わった。後に赤精子と再戦して倒される。
; 王天君(王変)
: 十天君の一人。紅水陣を敷いたが、清虚道徳真君に倒される。安能版では、王奕(おうえき)と言う名に変えられている。王霊官。
; 張天君(張紹)
: 十天君の一人。紅砂陣を敷いたが、南極仙翁と白鶴童子に倒される。
趙公明(ちょう こうめい)
峨嵋山羅浮洞の仙人。黒い虎に跨り鞭を持つ。聞仲の頼みを受けて商に加担し、闡教の仙人たちと戦ったが、陸圧道人の策により釘頭七箭書で呪殺された。
陳九公・姚少司(ちん きゅうこう・よう しょうし)
趙公明の二人の弟子。師と共に下山して商に加担する。呪いをかけられ死に瀕した公明を援けるために、姜子牙から釘頭七箭書を奪い取るが、聞仲の姿に化けた楊戩に騙されて命を落とした。
三姑(さんこ)
趙公明の三人の妹たち。 申公豹によって趙公明の死を知らされ、兄の仇討ちをするために九曲黄河陣を敷く。
; 雲霄(うんしょう)
: 長女。趙公明に頼まれても金蛟剪を貸し渋るなど戦いに積極的ではなく、趙公明の死を知ったときも仇討ちには乗り気ではなかった。兄の死に激怒した妹たちが闡教の門人を無闇に傷つけることを恐れ、共に下山したが、結局戦いを止めることはできなかった。
; 瓊霄(けいしょう)、碧霄(へきしょう)
: 趙公明と雲霄の妹。兄の死に憤り、仇を討つために下山する。
: 安能版では碧霄が姉で瓊霄が妹としているが、原作にはどちらが年上であるかは明記されていない。なお原文の第九十九回にある封神榜では「雲霄娘娘 瓊霄娘娘 碧霄娘娘」と、瓊霄の方が先に名前が挙げられている。
呂岳(りょ がく)
申公豹に頼まれて、四人の弟子と共に商に加担し、西岐に疫病を広める。後に瘟コウ陣を敷いた。
馬元(ば げん)
申公豹に頼まれて商に加担した。頭の後ろから一本の腕を伸ばして人間を食べてしまう。文殊広法天尊の計略にかかり殺されかけるが、仏縁があったため準提道人によって西方に連れて行かれた。
羅宣・劉環(ら せん・りゅう かん)
申公豹に頼まれて商に加担し、西岐城を燃やした。
長耳定光仙(ちょうじていこうせん)
截教の仙人。通天教主に六魂幡を渡されたが、万仙陣で自教の不利を悟って逃げ出した。後に西方へ行った。
余元(よ げん)
金霊聖母の弟子。汜水関で弟子の余化を殺され、仇討ちのために商に加担する。捕らえて処刑しようとしたところ、首を斬ることができなかったため、懼留孫の提案により縄をかけたまま鉄箱に詰めて海に沈められた。だが水遁によって脱出し、碧遊宮で師の金霊と共に訴え、通天教主から法宝を授かる。その後再び周との戦いに挑むが、結局捕らえられ、陸圧道人の飛刀によって首を刎ねられた。
火霊聖母(かれいせいぼ)
多宝道人の弟子で、胡雷の師。佳夢関で弟子が周軍に殺されたため、仇を討つために商に加担する。三千の兵士を火竜兵として教練し、周軍の無数の兵を焼殺した。広成子によって倒されたが、遺品である金霞冠が碧遊宮に届けられたことで截教徒の不満が高まり、誅仙陣が開かれるきっかけとなる。
多宝道人(たほうどうじん)
截教の仙人。火霊聖母の師。広成子が火霊の遺品を届けに来た際、截教は侮辱されていると通天教主に訴えたため、誅仙陣を敷くよう命じられた。
金霊聖母(きんれいせいぼ)
截教の仙人。聞仲と余元の師。広成子が火霊聖母の遺品を届けた際に憤慨し、截教徒を煽った。万仙陣で普賢真人・文殊広法天尊・慈航道人の三人と同時に戦うが、横合いから燃灯道人の攻撃を受けて命を落とした。
亀霊聖母(きれいせいぼ)
截教の仙人。広成子が火霊聖母の遺品を届けた際に憤慨し、彼に斬りかかるが、番天印を投げられて原身である亀の姿を晒し恥をかいてしまう。その後万仙陣で懼留孫と戦うが、仏縁があったため接引道人によって西方に連れて行かれようとする。だが白蓮童子のミスによって蚊の群れに血を吸われ死んでしまった。
無当聖母(むとうせいぼ)
截教の仙人。広成子が火霊聖母の遺品を届けた際に憤慨し、截教徒を煽った。
烏雲仙(ううんせん/海亀
万仙陣で敗れて原身を暴かれ、西方に連れて行かれる。
霊牙仙(れいがせん/白象
万仙陣で敗れて原身を暴かれ、普賢真人の乗物となる。
蚪首仙(きゅうしゅせん/青毛の獅子
万仙陣で敗れて原身を暴かれ、文殊広法天尊の乗物となる。
金光仙(きんこうせん/金毛の獅子
万仙陣で敗れて原身を暴かれ、慈航道人の乗物となる。
石磯娘々(せっきにゃんにゃん/

女媧配下

女媧(じょか / にょか〔安能版〕)
千年狐狸精たちに紂王の元へと行き、破滅するよう命ずる。
九頭雉鶏精(きゅうとうちけいせい) / 胡喜媚(こ きび)
千年狐狸精の義妹。
玉石琵琶精(ぎょくせきびわせい) / 王貴人(おうきじん)
千年狐狸精の義妹。

その他

申公豹(しん こうひょう)
姜子牙の弟弟子。自らの頭を切って飛ばすことができる。
もともと闡教の道士だったが、姜子牙に恨みを抱き、十天君や殷郊・殷洪兄弟、土行孫、趙公明の三人の妹たちなど多くの仙人・道士を周に送り込んで、封神を妨害した。懼留孫に捕らえられた際、元始天尊の前で「再び子牙に害なることがあれば北海眼に押し込められても構わない」と口先だけの誓いを立てる。後に万仙陣で截教陣営に加わったため、白鶴童子に捕らえられ、先の誓いのとおり北海眼に封じられた。
原作と安能版の最大の違いは申公豹の扱いにある。安能版では許由と同一人物としているが事実ではない。また、安能版では申公豹は老子の庇護を受けている設定になっているが、この二人は原作では何の接点もない。申公豹は原作では、自分の命乞いをしてくれた姜子牙を逆恨みしたり、口先だけの誓いをたてたりするれっきとした『悪役』だが、安能版では天界の策略に憤りを覚えて妨害するアウトサイダーとして肯定的に描かれている。原作では「西岐など俺が血の海と白骨の山にしてやる」と吐き捨て、数多の仙家の者を戦いに送り込んで姜子牙を殺そうとするが、安能版では、仙界に頼らず戦いの規模の拡大を抑えるよう姜子牙に頼んだり、時には姜子牙の命を救ったりと、行動理念が完全に逆になっている。安能版は読者に好感をもって迎えられているが、物語の最後で設定に矛盾が生じている。
また、安能版では申公豹は雷を発生させる『雷公鞭』という宝貝を所持しているが、この宝貝は原作には全く存在しない。原作で申公豹が所持するのは宝剣と『開天珠』であり、封じられる神格も海の水を凍らせたり溶かしたりする分水将軍で、雷とは全く縁が無い。実力の描かれ方にも大きな差があり、原作では白鶴童子にあっさりと敗れる場面があるが、安能版では女媧に影響を与えるほどに力があることになっている。
安能版の申公豹には根強いファンも多いが、原作本来のイメージとは全く異なる人物像であり、学術的には批判の対象になっている。
黒点虎(こくてんこ)
安能版オリジナル。申公豹が乗騎している聖獣。原作では申公豹の騎獣は『白額虎』だが、安能版の『黒点虎』のように人間の言葉を喋る能力や、千里眼・順風耳の能力はない。
柏鑑(はく かん)
かつて黄帝軍の総兵官だった男。蚩尤と戦った際に火器で海に打ち落とされ、千年もの間魂が救われずにいた。姜子牙によって助けられ、百霊旗を持って封神台に魂魄を導く役目を負った。
羽翼仙(うよくせん)
蓬莱島の大鵬鵰。周に加担するが燃灯道人の計略にあって捕らえられ、彼の弟子になった。後に孔宣との戦いで周に助力した。
陸圧道人(りくあつどうじん)
西崑崙の閑人で、炎の精。飄然と現れては姜子牙に助力して去っていく。
準提道人(じゅんていどうじん)
西方の教主で仏教門徒。西方に縁がある者を連れて行く。
接引道人(せついんどうじん)
西方の教主で仏教門徒。西方に縁がある者を連れて行く。
瑶池金母(ようちきんぼ)
西王母。竜吉公主の母。殷郊を収める際に、南極仙翁の要請を受けて素色雲海旗を借し出した。
黄帝伏羲神農(こうてい・ふっき・しんのう)
火雲洞の三聖大師。呂岳や余徳によって疫病が撒かれた際、周に助力した。
安能版では彼ら三人が天帝であるとしているが、これは原作には存在しない設定で、原作における天帝とは昊天上帝のことである(そもそも竜吉公主が天帝と西王母の娘であるため、安能版の設定では矛盾が生じてしまう)。また彼らが下界の政治を遠隔操作しており、その命令が『天数』(天命)であるなどと安能版には記されているが、これも創作であり、原作でいう天命とは誰か特定の人物の陰謀じみたものではなく、ごく純粋な宿命思想に基づいたものである。
鴻釣道人(こうきんどうじん)
老子・元始天尊・通天教主の師。万仙陣の戦いを収拾させるために、三人の弟子に丹薬を飲ませ、再び争えば体内の丹薬の力で死に至るものとした。

封神演義を元にした後世の作品

日本国内の主な作品

小説『南総里見八犬伝

江戸時代曲亭馬琴の大河小説であるが、その構成などに影響がみられる。

漫画『封神演義』・テレビアニメ『仙界伝・封神演義』

週刊少年ジャンプ集英社)で連載されていた藤崎竜漫画作品。原作は安能務の講談社文庫版『封神演義』。また、この漫画を大幅に翻案脚色したテレビアニメ『仙界伝・封神演義』がテレビ東京系で放送された。また、バンダイよりゲーム化もされている。
詳細は、封神演義 (漫画)を参照のこと。

漫画『殷周伝説・太公望伝奇』

横山光輝漫画作品。潮出版社の「コミックトム(後にコミックトムプラスに改題)」にて連載された。『封神演義』の特徴である神怪的な要素は少なく、歴史物語的な作風。途中、作者が1年間休載して絵の完成度が低くなったため、単行本の出版を見合わせていたが加筆修正をしてようやく刊行された。刊行直後に横山が急逝したため、本作は横山の遺作となった。単行本は全22巻。新版はコンビニコミック版で全10巻。

ゲームソフト『封神演義』・ドラマCD『封神演義』

PCゲームソフトメーカーの光栄(現・コーエー)が、独自の解釈に基づき家庭用ゲーム機PS用ゲームソフトとしてに制作発売したゲームソフト『封神演義』のこと。1と2があり、1を大幅に翻案脚色したドラマCDも発売された。
また、同社からはGC用アクションゲーム『バトル封神』、GBA用RPG『マジカル封神』といった関連ソフトも発売されている。

小説『小説 封神演義』

嘉藤徹/著、出版:PHP研究所、2000年7月 : ISBN 4569574254
独自の綿密な調査による歴史・中国文化・文字解釈とSF的ガジェットで再構成した創作小説。筆者は中国文学の研究者であり、商代に実在した文物や風習を書き込む、歴史上の人物は『史記』『詩経』などの正統派の古典の記述を参考にし、虚構の人物に関しては『封神演義』のネタ本となった『武王伐紂平話』『春秋列国志伝』を参考にする、『山海経』系のメジャーな妖怪・神仙を登場させる、等の執筆方針を立てたことがあとがきで述べられている。

小説『セレス』

南條竹則/著、出版:講談社、1999年 : ISBN 4062095823
『封神演義』をモチーフにした未来小説。仙界を模した中国企業開発の仮想現実ネットワーク『セレス』が舞台となり、『元始天尊』『通天教主』『龍吉公主』など、『封神演義』の人物を名乗るユーザーや人工生命プログラムが登場する。

ラジオドラマ『封神演義』

NHK-FM内番組「青春アドベンチャー」にて、1998年から2000年にかけて夏休みスペシャルで放送された。三部構成で各20話、計60話。安能務の講談社文庫版『封神演義』にほぼ忠実に作られた。姜子牙を石橋蓮司、紂王を藤岡弘、妲己を増山江威子、哪吒を野沢雅子、黄飛虎を大和田伸也、申公豹を壤晴彦、崇侯虎を大塚周夫、尤渾を永井一郎、などの豪華俳優声優陣で固めた。哪吒・白鶴童子(大山のぶ代)・雲中子(田の中勇)の三人だけで話を進めたこともある。その代わり、登場人物の無駄な多さを解消するため、兄弟や姉妹の数を減らすなどの苦慮がされている。何度か再放送しており、総集編を放送した時は生前の安能務が特別ゲストとしてメッセージを寄せた。

テーブルトークRPG央華封神RPG

グループSNEのデザイン、メディアワークスの発行による、封神演義をモデルとして制作された古代中国風のRPG。またこれを元にした小説(友野詳著)、漫画(栗橋伸祐作画)、ラジオドラマトレーディングカードゲーム(『央華封神TCG』)も制作されている。

オンラインゲーム天道オンライン

ハイファイブ・エンターテインメントが運営するMMORPG。封神演義の後日談的な世界でが争う世界を舞台にしており、封神演義のエピソードやキャラクターもゲーム内に登場する。

日本国以外の主な作品

アニメ映画 『ドラゴン水滸伝』(The Story of Chinese Gods)

1975年香港で作られた、封神演義を題材にしたアニメ映画。日本では東宝東和により公開された。ブルース・リーを思わせる風貌の楊戩が登場する。

テレビアニメ『哪吒伝奇』

中国のテレビ局、中国中央電視台で放送された。日本でも2006年~2007年に岐阜放送で放送され、DVDも発売された。邦題は『封神演義 ~ナタクの大冒険~』。

ドラマ『封神榜』

2006年に中国のテレビ局中国中央電視台で放送され、范冰冰が妲己役を好演した。

小説『神怪列国志 反封神榜』

楞嚴閣主/著、出版:中国民間文芸出版社、1988年12月
『封神演義』の後日談的な物語。二千年前の封神事業に関して、通天教主が玉帝に二十四か条に渡る要望を提出する。
また本書には別の物語『千年大比』も収録されている。

関連項目

  • 天道オンライン - 封神演義をテーマにしたオンラインゲーム
  • 真・三國無双シリーズ無双OROCHIシリーズ - コーエーのアクションゲーム。太公望・妲己・女媧・伏羲が使用可能なキャラクターとして登場。

関連外部リンク

参考文献

和訳

  • 『封神演義』 木嶋清道 訳、謙光社、1977年
  • 『封神演義』 安能務 訳、講談社文庫、1988年~1989年
    • (上) : ISBN 4061843206
    • (中) : ISBN 4061843214
    • (下) : ISBN 4061843222
  • 『封神演義―完訳』 訳、出版:光栄、1995年
    • (上) : ISBN 4877191763
    • (中) : ISBN 4877191771
    • (下) : ISBN 487719178X
  • 『封神演義 中国原典抄訳版』 川合章子/訳、出版:講談社、1998年 ISBN 4062562995
  • 『封神演義』 渡辺仙州/訳、佐竹美保/絵、出版:偕成社、1998年
    • (上―妖姫乱国の巻) : ISBN 4037443503
    • (中―仙人大戦の巻) : ISBN 4037443600
    • (下―降魔封神の巻) : ISBN 4037443708
  • 『封神演義』 八木原一恵/抄訳、出版:集英社、1999年 ISBN 4087470245
  • 『元祖・封神演義』 周金岑/改篇 倉橋敦司/訳、出版:文芸社、1999年 ISBN 4887375727

中文書籍

  • 『古本小説集成』561~565巻 《古本小説集成》編委會/編、上海古籍出版社、1994(日本内閣文庫所蔵『新刻鐘伯敬先生批評封神演義』の影印本)
  • 『封神演義』(上)(下)許仲琳/編、作家出版社、1955
  • 『封神演義』(上)(下)許仲琳/編、鐘惺/評、広東人民出版社、1980
  • 『封神演義』 許仲林/編著、上海古籍出版社、1991
  • 『封神演義』 陸西星/撰、鐘伯敬/評、楊宗塋/校訂 繆天華/校閲、三民書局、1991
  • 『封神榜 車王府麹本』(上)(中)(下)蘇寰中、郭精鋭、陳偉武/校点、人民文学出版社、1992
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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封神演義 (漫画)

封神演義 (漫画)
封神演義』(ほうしんえんぎ)は、集英社週刊少年ジャンプ』に1996年28号から2000年47号まで連載された藤崎竜による少年漫画。原作は安能務訳『封神演義』(講談社文庫)。
少年漫画としては異色のキャラクターである主人公・太公望や、その他の個性豊かな登場人物によって幅広い年齢層の支持を集め、連載が終了した現在でも根強いファンを多く持つ。
いわゆる超古代先史文明古代宇宙飛行士説の考え方をうまく利用しており、遥か昔に存在した古代文明の歴史の裏で起きた神々の戦争を描く。
人気が低迷すれば打ち切りにさせ、人気が続けば連載が引き伸ばされる『週刊少年ジャンプ』において、円満に最終回を迎えることのできた数少ない作品の一つである。

あらすじ

今から3000年前の古代中国、王朝時代。第30代皇帝紂王は文武共に優れた名君であった。しかし邪心を持つ仙女妲己を皇后に迎えて以来、彼女の怪しい術に惑わされ、かつての賢君は見る影も無い抜け殻になってしまった。悪政を続ける紂王と妲己。国は乱れに乱れた。そこで仙人界崑崙山の教主元始天尊は悪の仙道を神界に封じ込め、革命による新たな王朝を作る計画「封神計画」を弟子の太公望に実行させる。太公望は持ち前の頭脳と人を惹き付ける人格で仲間達を集め、「宝貝(パオペエ)」という仙界の道具を使い、共に封神計画を進めていく。そして順調に進む封神計画の中、新たな事実が次々と判明していくのであった。

概要

原作は安能務訳の講談社文庫版『封神演義』。そのため「申公豹が雷公鞭を持ち黒点虎に乗る」など、本来の古典小説には存在しない、安能務の創作に基づく設定が一部で見られ、楊戩を「ようぜん」、哪吒を「なたく」と読む誤りも引き継がれている。だが基本的には、原作となる安能版に翻案・改変をかなり加えた内容になっており、SF要素も強く、若年層向け娯楽漫画のスタイルに徹している。
以下におおまかな原作との相違点をあげる(主に少年誌に掲載されることを念頭においたと見られる大幅な改編が見られる)。
  • 主人公は(コミックスの紹介欄に姜子牙の名はあるが)もっぱら「太公望」と呼ばれている。幸田露伴の説や宮城谷昌光の作品の影響を受けて、本名は「呂望」となっている。
  • 原作では生き残る者が封神されたり、逆に封神される者が生き残っていたりする。
  • 低俗動物霊(妖孽)で小道具扱いだった妲己が最強最高位の妖怪に位置づけられ、太公望の最大の宿敵であると同時にヒロイン的な役割も果たしている。
  • 聞仲が金鰲島における最高クラスの実力・格を持ち、王天君は金鰲島における太公望の格と同じという扱いである。
  • 比干や散宜生、姫氏の一族など普通の人間の政治家や武将の大半は登場しない。或いはしても非常に扱いが小さい。また、十二仙や十天君以外の仙人もほとんど出てこない。西方や天上の世界観も無いため、これに深く関る人物も登場しない(ゲーム版に異なる世界として登場する)。
  • 原作では老人であるはずの太公望が、若者として描写されている。仙人が「不老不死」であるという伝承に基づき、70歳を超える太公望がまだ若い姿であるという解釈をしている。そのため、太公望以外にも実年齢より見た目が若い仙人・道士が多く登場する。
  • 原作の世界観の根底ともいえる道教仏教神仙思想の観念が大幅に省かれ、超古代文明といったSFファンタジーの世界設定に置き換えられている(詳しくは#世界設定)。
その他にも霊獣が言語を解したり、雲霄美人三姉妹が不美人三姉妹など変更が見られ、仙道側の施設や衣装も独創的なデザインで描かれている。オマージュ的表現も多々含まれ、特に一部のサブキャラクターの服装などはゲームキャラのものと非常に似たものがある。
これらの改変は原作のファンからは一部不満はあったにせよ、前述のように結果としてジャンプ誌上で人気を博した。もっとも、複雑な人物関係、勢力関係を簡略化する目的とは言え、作者自身は登場させなかったキャラクターも描きたかったらしい(完全版9・10巻あとがきマンガより)。終盤のトーナメントも梅山の七怪が出る予定だったが(ちゃんと伏線もある)、結局は殆ど登場しなかった。また、連載終了後、殷周革命に別の解釈を交えた連載版のパロディとも言える読切『異説封神演義』が発表された。

登場人物

主要人物

太公望(たいこうぼう)
宝貝:打神鞭(だしんべん)、杏黄旗(きょうこうき)、太極図(たいきょくず)
本作の主人公。崑崙山道士で元始天尊の一番弟子。元始天尊から封神計画を授かり、武王を助け、腐敗したを倒すために軍師となる。一見うつけ者を装っているが崑崙で最高の頭脳を持つ策士。元々は族の統領の息子で名を呂望といったが、12歳の時両親や家族を殷の人狩りで失い、その後元始天尊からスカウトを受け仙界に上って道士となり、僅か30年の修行で仙人級の力をつけた。一般的に仙人より位が低い道士といっても、太公望の場合は崑崙山の長である元始天尊の直弟子なので仙界での位は高く、また十二仙とも同格であるため彼らの弟子からは「師叔(スース)」という敬称で呼ばれる。
物語冒頭で大気を操る教鞭状の宝貝「打神鞭」を授かり(後に復活の玉によってニュー打神鞭にグレードアップし、大きさと能力が格段に上がった)、その後、崑崙山の力を吸って宝貝の力を上げる宝貝「杏黄旗」、その場にある全ての宝貝の力を無効化し、その攻撃による傷を癒す能力を持つスーパー宝貝「太極図」を手に入れる(太極図の真の能力については伏羲の項を参照)。基本的には頭脳戦を得意とし、敵を巧みにペテンに掛け、時には味方からもブーイングを受けるほどの卑怯な手を堂々と使う。自身の乗り物として霊獣の四不象(スープーシャン)を引き連れている。彼自身の実力については、多面的な描写がされており必ずしもはっきりとはしない。連載初期は、あまり強くないかのような描写が目立ち仲間から実力を疑われることもあるが、中期になると策の一つとして弱いふりをしていただけだと明かされる。それでいて終盤近くでは、あくまで普通の道士であり、実力以上の無理をしていると語られる場面もある。知略に関しては作中でもトップクラスの位置付けであるが、少なくとも直接的な戦闘能力に関しては目立って強力な力を持つ、というような描写は確かにされていない。仙界大戦編で一部のキャラクターで表示されたHPは「??????」となっている。
実年齢は72歳以上なため、少年の外見に反し言動が老熟しているが、好物は桃と甘いもので、注射と苦い薬を嫌ったりするなど子供っぽい所もある。マイペースで飄々とした性格をしている一方、平和な人間界への確固たる信念を内に秘めており、仲間に対する優しさと厳しさを併せ持つ。女性に対しては一見すると興味がないようにも見えるが、劇中で彼が敵と見なした女性は妲己と女媧だけであり、王貴人を原型に戻しても殺さなかったり、蝉玉との戦いの際にも傷一つ付けなかったり(彼女が本格的に敵対してしまった時は倒すと言ったが、封神するとは一言も言ってない)、終盤で無理を押して戦いに出向いた竜吉公主を心配したりとちゃんと女性にも優しい面を見せている(終盤のトーナメントで喜媚と戦った際はかなり卑怯な手段を使ったが、結局のところ彼の攻撃は一回叩いただけで、全く傷つけていない)。なお、利き手は左であったが、殷郊との戦いで左腕を半分ほど失い、太乙真人製の万能義手を付けていた。アニメでは少し熱血漢になり、右利きのような描写もしばしば見られた。
「主人公らしくない」「影が薄い」と度々作中で仲間に指摘されているが、ジャンプ本誌で行われたキャラクター人気投票では2回とも圧倒的な票数を集めて1位だった。また作者の遊び心で時々簡略化して描かれるのが特徴であり、完全版の最終巻の限定予約特典としてぬいぐるみにもなった(編集部の想定を超えた予約があったために生産スケジュールの都合によって発売が当初の予定から延期になった)。
四不象(スープーシャン)
所有物:復活の玉
白いカバのような外観(動物のシフゾウとはまったく異なる)と、「〜ッス」という口調が特徴の太公望の霊獣。大人しい性格で、主に太公望のツッコミ役。元々は北欧にあるスープー谷という故郷でスープーパパ、スープーママと暮らしていた(ムーミンのパロディと思われる)が、元始天尊の乗り物をしていたスープーパパが趙公明の突然の襲撃により、大怪我をし引退を余儀なくされ、一家を支える為、幼いながらも奉公に出された。普段は乗り物用だが、戦闘形態になると飛行能力がアップしたり相手の宝貝のパワーを食べ防御するなど能力が大幅にパワーアップする。変身を覚えた当初は変身中の記憶がなく、また変身も長時間もたなかったが、パパに成人証明書を貰って自在に出来るようになった。尚、通常は温厚でお人好しだが、戦闘形態になると性格がやや粗暴になり言葉遣いも乱暴になる。太公望にとって良き理解者であり、欠かせない相棒。初期設定ではドラゴンだったらしい。
(なたく)
宝貝:霊珠(れいじゅ)、乾坤圏(けんこんけん)、風火輪(ふうかりん)、混天綾(こんてんりょう)、金磚(きんせん)、火尖鎗(かせんそう)、九竜神火罩II(きゅうりゅうしんかとう・ツー)、金蛟剪(きんこうせん)
崑崙山の道士で蓮の化身である宝貝人間。陳塘関の李靖の妻、殷氏に太乙真人が宝貝人間を作る宝貝「霊珠」を授けそこから生まれたが、一度肉体を失い、蓮の花の化身として再生する。自分を気味悪がって処分しようとした父にあたる李靖を恨み追いまわしていた所で李靖に助けを求められた太公望に出会い、太公望に敗れその後仲間となる。作中では一応の生みの親である太乙真人から宝貝や本体自身の改造、修理を施され、強化されていくロボットのような扱いを受ける。強い敵を感じると真っ先に向かっていく戦闘狂的な性格。基本的に仲間に対しても無愛想だが、母親の殷氏と、母をなくした境遇を持つ黄天祥には心を開いている(太公望曰くマザコン)。生まれたときから3つの宝貝(腕輪を飛ばして攻撃する宝貝「乾坤圏」、空を飛ぶ事を可能にする非常に珍しい宝貝「風火輪」、水に振動を起こす腰布型の宝貝「混天綾」)を身に纏っていて、更にビーム状の散弾を飛ばして攻撃するバズーカ型宝貝「金磚」、伸縮可能な槍(というより、実質長射程ビーム砲)型の宝貝「火尖槍」、敵の捕獲・攻撃、または味方や自分の一時避難に使うシェルターの宝貝「九竜神火罩II」を追加(金磚、火尖槍は何度もバージョンアップされる)。最後にはスーパー宝貝「金蛟剪」を内蔵し、黄金の竜を召喚するほどまでにパワーアップする。本体が宝貝(霊珠)であるため、太極図の宝貝無効化能力の前では停止してしまう。アニメ版では多少感情豊かになり、雷震子にツッコミを入れたり天然ボケ気味な一面を見せていたりしている。なお、名前の読み方は安能版の誤読とされる「なたく」という読みになっているが、本来は「なた」である。
楊戩 (ようぜん)
宝貝:三尖刀(さんせんとう)、哮天犬(こうてんけん)、六魂幡(りくこんはん)(尚、変化能力により、見たことのある宝貝も使える。)
崑崙山の道士。初登場時から人間の姿をしているが、実は金鰲島の長である通天教主の息子で妖怪仙人(人間出身ではない仙道)であることが仙界大戦で判明する。師をも実力を認める仙人級の力を持つが、本人いわく、弟子を持ちたくないため位は道士のままになっている。仙人名は清源妙道真君。美形で自信家のナルシスト。また非常にプライドが高く、それ故に少々態度が傲慢な所がある。当初太公望の力を疑問視しテストをしたが、最終的にはその実力を認め仲間になり、それ以後は右腕として太公望を補佐するようになる。生物、物体に変身できる変化の術の使い手で、道士や仙人に変化した場合にはその相手が持つ宝貝もコピーして使う事ができるが、自身より上のレベルの者への完全な変化はできない。この変化の術を宝貝無しで使うことができるのは仙人界でも楊戩のみなので天才道士と呼ばれている。戦闘外の場所で妲己に変化する事が多い為(本人は楽しんでいる)、実は女装が趣味なのかと言う疑惑がある。物語後半では体の一部分だけを変化させる部分変化も習得し、出会ったことのある宝貝をいくつも同時に操るなど、圧倒的な強さを見せるようになる。半妖態になるとその力はさらにパワーアップする。自身の宝貝は、衝撃波を出す巨大なフォーク(三つ又の槍)型の宝貝「三尖刀」、袖の下から出して相手を攻撃したり乗る事もできる犬型の宝貝「哮天犬」を使用。後に相手を包み込み魂魄さえも無に帰すスーパー宝貝「六魂幡」を手に入れる。最終決戦後、新たな仙人界の教主となる。アニメ版では太公望の監視役であり、太公望が封神計画に背く行為をした場合彼を抹殺するように命じられていたが、結局は太公望との間の友情を捨てきる事ができず、太公望に味方した。漫画版の傲慢さはあまりなく、叫名棍の弱点を知っていながらも引っ掛かってしまったりするなど、ちょっとドジな面を見せていた。名前の読みに関しては哪吒同様に安能版の誤読とされる「ようぜん」という読み方になっているが、本来は「ようせん」である。
武吉(ぶきち)
もともとは西岐で木樵をしていた天然道士の少年。自称・太公望の弟子。太公望に憧れ弟子入りを志願するもあっさりと断られるが、その後太公望に命を救われ、結局行動を共にするようになった。性格も天然で、純粋で真面目。視力10.0、赤外線を感知できるため暗闇でも目が見えるなど身体能力が人間離れしており、こと脚力においては水の上を走ることまで出来るほど。感情が高ぶった時の戦闘力は意外と高く、声やパンチで仙人相手にすらダメージを与えるほど。象使いや鳥の飼育係、ライフセイバー等、膨大かつ意外なバイト遍歴を持ち、(本人曰くバスケインターハイに出たこともあるらしい)それによって習得した数々の技能を披露する。宝貝は使えないが、持つ事はできる。

妲己三姉妹

妲己(だっき)
宝貝:傾世元禳(けいせいげんじょう)、五火七禽扇(ごかしちきんおう)、金霞帽(きんかぼう)、その他
金鰲島出身の仙女であり皇后。原型がの1000歳を越す妖怪仙人。聞仲、趙公明と並ぶ金鰲三強の一人。その絶世の美貌により歴代の皇帝を意のままに操ってきた。王朝では末喜(ばっき)、60年前の殷では王氏(おうし)を名乗っていた。スーパー宝貝「傾世元禳」により完成させた「誘惑の術(テンプテーション)」を使い、殷の紂王を誑かし贅沢三昧の悪政を行う。語尾にハートマークをつける可愛らしい喋り方をし、どんな時にでも余裕の表情を崩さない。残酷な性格をしているがその反面妹想いな一面を持つ。また、太公望以上に恐ろしく切れる頭脳の持ち主で、他人の心理を読み取り思うがままに利用することが得意。戦闘面においても圧倒的な力を誇るが、自ら戦いに赴くことは滅多にない。セクシーポーズをとることで宝貝の効果を上げるという妙な能力(傾世元禳のみ)を持つが、ジャンプという少年誌的な都合で出力を最大にできないのが悩み。「借体形成の術」の使い手でもあり、魂魄だけで移動し、他の人間の肉体を乗っ取ることができる。現在の姿は冀州侯・蘇護の娘、妲己の体に憑依したもので、本来の名前や形態は不明……なのだが、紛らわしいからか、本作では妲己に憑依する以前からも基本的に「妲己」と称されている。尚、蘇妲己に乗り移る時に一カットでのみ、妖狐と思われる姿を見せている。
末喜時代に女媧と出会い、手を結び、表面的には女媧の肉体を開放するための手足となっていたが、彼女の本来の目的でありたった一つの望みとは地球と一体化し真の支配者となる事。そのため永久氷壁に封印されていた女媧の肉体を乗っ取った後、太公望(伏羲)に別れを告げ、地球と融合する。その後、女媧の自爆に巻き込まれた伏羲を救い出した。
アニメでは、歴史の黒幕が時の王朝を衰退させるため用いてきた傀儡という設定。
胡喜媚(こきび)
宝貝:如意羽衣(にょいはごろも)、傾世元禳(けいせいげんじょう)
妲己の義妹でその正体は雉鶏精という、時間を行き来できるの妖怪仙人。三姉妹の真ん中。自称「悪徳ロリータ」で、妖怪たちにはアイドル的な扱いを受けている。子供っぽい見た目や言動が目立つがそれに反してかなりの実力者で、何にでも変化することが出来る『如意羽衣』を使いこなす。妲己の代理役を果たすため、如意羽衣と傾世元禳を同時に使用することもある。歴史の道標の力でパワーアップした後には素粒子への変化も可能とし、天才・楊戩をして自分以上の変化の使い手と言わしめ、スーパー宝貝すら凌ぐ能力を得る(これは当初戦う予定だった「梅山の七怪」の首領・袁洪の設定を丸ごと喜媚に入れ替えたものと思われる)。可愛いものに興味を惹く傾向があり昔は黒点虎、その後四不象に好意を持つようになり、挙げ句四不象には一方的に婚約者を名乗っている。彼女の原型・半妖態時に撒かれる羽には、触れたものの時間を退行させる作用があり、これにより太公望を封神しかけた。語尾に「☆」をつけるのが特徴で、効果音も「ロリッ☆」などというもの。
王貴人(おうきじん)
宝貝:紫綬羽衣(しじゅはごろも)
妲己の義妹でその正体は玉石琵琶の妖怪仙人。三姉妹の末妹。序盤で太公望と戦うが敗れ、その原型を晒す羽目に。以後、太公望に並々ならぬ復讐心と執着心を抱くようになった。紫綬羽衣は毒蛾の鱗粉と飛行能力、防御能力を持つ(ただし熱には弱く、通常の火炎ですら焼かれてしまう)。歴史の道標の力でパワーアップした後は、(恐らくは琵琶の)での攻撃をメインとし、紫綬羽衣の防御力も格段に向上している。

人間界

人間
姫昌(きしょう)
西伯侯であり後に「文王」と呼ばれるようになる偉人。100人の子を持つ。温厚な性格で、的確な判断力を持ち、民からの信頼も厚い。妲己の策にはまり数年間幽閉され、挙句長男の伯邑考を殺されその肉を料理され食事に出される(実際には食してはいない様子)。その後太公望と出会い彼を西岐に迎える。伯邑考の死に端を発する拒食症により衰弱し、全てを太公望と次男姫発に託し生涯に幕を下ろした。
武王:姫発(ぶおう きはつ)
姫昌の次男で周公旦の兄。女好きでだらしない性格だが、正義感が強く根は真面目で周囲からの人望は厚い。姫昌の死後「武王」を名乗り西岐をと改め、周の初代王となる。久しぶりに会った弟の雷震子にすら間違われるほど、若い頃の父・姫昌に生き写し。牧野の戦いで腹に深手を負い、それによるものかはたまた王の仕事からくるストレスからか、以後はやつれた姿で描かれていた(実際の歴史ではその後死ぬことになっている)。
周公旦:姫旦(しゅうこうたん きたん)
姫昌の息子で姫発の弟。西岐で最高の政治家と言われ、民は敬意を込めて彼の本名「姫旦」ではなく「周公旦」と呼ぶ。冷静沈着で生真面目な性格。太公望との初対面の時点では10代の青年であったが、老け顔のせいかとてもそうは見えない。趣味として象を多頭飼っている。よくハリセンで太公望にツッコミを入れる場面が見られる。
史実では武王の死後、武王と呂邑姜の子、成王の摂政となる。孔子の尊敬する人物としても有名。
姫伯邑考(きはくゆうこう)
姫昌の長男。真面目で有能な美男だったが、姫昌を救うための都・朝歌に赴いた際妲己に殺されハンバーグにされてしまう。
南宮适(なんきゅうかつ)
周の将軍。黄飛虎が周に来たためNo.2に落ちてしまい、事ある毎に飛虎に食って掛かっていたが、彼の死後には張り合いをなくした様子。熱血漢。暴走しがち。
黄家一族
黄飛虎 (こうひこ)
武器:大鉄棒→飛刀(ひとう)
元殷の鎮国武成王。黄天化・天祥の父親。宝貝すら素手で破壊する怪力、強力な毒にも耐える肉体、更にはスーパー宝貝による洗脳にすら耐える鋼の精神力を持つ天然道士(仙人骨を持ち、なおかつ仙人の修行をしなかったため仙人骨のパワーを身体能力に振り分けた人間のこと)。先祖代々殷王家に仕えており、紂王に忠義を尽くしていたが、妲己の圧政に対してはただ耐えるほかなかった。妲己を倒しに来た太公望と出会い、互いに信頼関係を結ぶ。数年後妲己の策略により妻の賈氏と妹の黄氏を失い殷を出て行く決心をする。その後、周の姫昌に開国武成王に任命された。大雑把で明るい性格。周へ行く前は聞仲とは親友だったが、相容れぬ道を歩んだ末に仙界大戦において激突し、己の命を賭け聞仲にかつての心を取り戻させた後封神される。
黄天祥 (こうてんしょう)
武器:槍→飛刀(ひとう)
黄飛虎の四男、末息子。天然道士で父親譲りの怪力少年。哪吒と仲が良い。当初は槍を振るっていたが、父の死後、妖精・飛刀を振るうことに。趙公明すら認める類稀なる才能の持ち主。
黄天録(こうてんろく)
黄飛虎の長男。父と行動を共にしている。
黄天爵(こうてんしゃく)
黄飛虎の三男。兄・天化よりも身長が高い。
黄飛彪(こうひひゅう)
黄飛虎の実弟。殷を離れるなど兄と行動を共にしている。
黄飛豹(こうひひょう)
黄飛虎の実弟。殷を離れるなど兄と行動を共にしている。
賈氏(かし)
黄飛虎の妻。天化の黒髪は彼女譲り。その美貌と仲の良い義妹・黄氏を訪ねたことを姐己に利用され自ら命を絶つ。
黄氏(こうし)
黄飛虎の妹。紐王の第三王妃であり黄貴妃とも呼ばれる。姐己の策で賈氏を失い、さらに今までの怒りで紐王を殴り賈氏と同じく楼閣から身を投げる。
黄明(こうめい)
黄飛虎と義兄弟の契りを結ぶ四大金剛の一人。首に「轟」という文字がある。ちょびヒゲで武人らしい荒々しい性格の持ち主。
周紀(しゅうき)
黄飛虎と義兄弟の契りを結ぶ四大金剛の一人。長髪で丁寧な言葉遣いで話す。かなりの美形である。
竜環(りゅうかん)
黄飛虎と義兄弟の契りを結ぶ四大金剛の一人。両目の下に縦線のようなものがある。
呉謙(ごけん)
黄飛虎と義兄弟の契りを結ぶ四大金剛の一人。背が高く鼻が長いのが特徴。
仙人・道士
雷震子 (らいしんし)
宝貝:天騒翼(てんそうよく)
幼少の頃、姫昌に拾われ、百人目の子供となる。唯一仙人骨があるということで、変人(スプーキー)のあだ名を持つ崑崙山脈の仙人・雲中子の弟子になったが、彼の改造により、黒い肌になり雷と風を発生させる翼状の宝貝・天騒翼を背中に生やした体となってしまう。その力を持って雲中子の横暴から逃れることに成功し、父親の元に帰ろうとしたが、姿形のことを気にし、せめて名を挙げてからと義賊働きをしている最中に太公望と戦い、敗れる。それを機会に盗賊団を解散、崑崙山で修行したのち殷周革命に参加。翼が改造により巨大化したり敵に捥がれたり6枚になったりと忙しいが、その割には作中ではあまり活躍の場がない(非常に影が薄く、更に雲中子にまで忘れられた上「君、誰だっけ?」と皮肉を言われる)。だが、終盤近くで出番が比較的多く出るようになる。漫画版では養父・姫昌の死に目にすら会えなかったが、アニメ版では姫昌との縁を重要視され、姫昌と再会。そしてその死も看取るなど大幅に出番を増やされている(また、天騒翼も結構気に入ってるようである)。駄洒落を連発する等若干コメディーリリーフ的な役割をする事もあった。担当した声優の所為もあって「水系は電気に弱いと昔から相場が決まってる」と、どこの世界の相場か解らない台詞を吐いたことも。
黄天化 (こうてんか)
宝貝: 莫邪の宝剣(ばくやのほうけん)、鑚心釘(さんしんてい)、火竜鏢(かりゅうひょう)、莫邪の宝剣II(ばくやのほうけんツー)
崑崙山の道士で黄飛虎の次男。十二仙の清虚道徳真君に非常に荒っぽいスカウトを受け道士になった。殷に造反し追手に追われる父を助けに現れる。父親譲りのまっすぐな根性と戦闘力、そして母・賈氏譲りの黒髪の持ち主。「俺っち」という一人称、「〜さ」という語尾、いつも煙草を吸っているのが特徴。ライトセーバー状の宝貝「莫邪の宝剣」を主な武器とし、後に炎を放出するブーメラン型宝貝「火竜鏢」、小型の宝剣「鑚心釘」を手に入れ、最終的には柄の両側に刃が伸びる「莫邪の宝剣II」と莫邪の宝剣の二刀流を使うようになる。接近戦には絶対の自信を持ち、戦士としての気質が高すぎるために非常に負けず嫌い。趙公明配下の妖怪仙人・余化に呪いの傷をつけられ、結果それが間接的に彼の命を縮めることとなる。その後禁城にて母の仇でもある紂王と一騎打ちをしこれを破り、自身には「もう戦う理由がない」と戦線から退くことを決意するが、その直後名も無き一般兵に虚をつかれ、背後から刺され封神されたが、その表情は無念さはなく、戦士としての生を全うした安らかなものだった。ちなみに、蝉玉に対して異性として意識しているかのような意味深な言動を何度もしているが、結局のところ深入りする事はなかった。アニメ版では死亡フラグをはね除けて生き延びている。
土行孫(どこうそん)
宝貝:土竜爪(どりゅうそう)
崑崙十二仙の一人懼留孫の弟子。根っからの女好き。男らしい性格だが、モグラのようなずんぐりむっくりとした体型のため一度もモテたことがなかった。だがスパイの蝉玉に一方的に一目惚れされたことから、蝉玉・九公の鄧親子を周側に引き入れる役割を引き受ける(彼としては蝉玉は好みの範疇ではないとのこと)。以降蝉玉にずっと付きまとわれる事になる。本人は竜吉公主や碧雲のようなタイプの女性が好みらしいが、蝉玉を本心から嫌がっている様子ではない。姫発や天化とは結構気が合う。地中に潜ることができ、指部をミサイルとして飛ばす事も出来る宝貝「土竜爪」を持つ。後に蝉玉と結婚させられてしまった。
鄧蝉玉(とうせんぎょく)
宝貝:五光石(ごこうせき)
元は金鰲出身の道士での聞仲からに派遣された自他共に認める「美少女スパイ」。崑崙から太公望の助っ人に来た土行孫に惚れ、結果父鄧九公と共に周側に寝返ることとなった。思い込みが激しく、一途で明るい性格。カバやカピバラのようなフェイスラインに弱いらしく、四不象とも仲が良く、土行孫を「ハニー」と呼んで慕っている。鳥型宝貝を操る道士にストーカー被害に遭って以来大の鳥嫌いになる。投げると必ず当たる上にくどくて濃ゆい顔になる効果を持つ宝貝「五光石」を持つが、彼女に合わせてリミッターで出力を1/5に抑えられていた。リミッター解除後は能力と破壊力を増し、五段分身魔球も可能になる。登場してから暫くは準ヒロイン的な扱いをされていたが、仙界大戦以降、何故か急激に地味な扱いになってしまった。最終決戦後念願叶い、土行孫と半ば無理矢理結婚する。前述の通り名通り少女の姿をしているが、初登場の時点で実年齢は30歳を越えていると思われる。
妲己に負けず劣らずのかなりセクシーな衣装が多いが、一部の戦闘服がテイルズオブデスティニーのヒロイン、ルーティ・カトレットと似ている。
李靖(りせい)
宝貝:玲瓏塔(れいろうとう)
吒・金吒・木吒の父親で、陳塘関の総兵官をしている。かつては崑崙山の度厄真人の元で修行していた道士でもある。妻である殷氏が建てた哪吒の墓を暴き、本体(霊珠)を河に捨てたため、哪吒に恨まれている。本人も彼を嫌っているが、根本的には完全に互いを忌み嫌ってはいない様子。夫婦仲はいい。最初は宝貝を持っていなかったが、後に怨念パワーで敵の自由を奪い呪い殺す宝貝「玲瓏塔」を授かる。それなりに強くも見えるが、呪いが哪吒に効く事はなかった。(対象を哪吒以外に取れるのかすら不明)最終決戦後は人間界に戻り、殷氏と暮らしているようだ。
崇黒虎(すうこくこ)
崑崙出身の若い道士。北伯侯崇候虎の弟。兄崇侯虎が妲己に捕らわれていたため殷を裏切れずにいたが、姫昌の説得により周側の味方になる。宝貝は持たないが崑崙で武術は仕込まれており(剣を使って武成王と一騎討ちした事もある)、また全ての鳥を統べる霊獣・神鷹を引き連れて鳥を操る。妙に悟ったような話し方で、かなりマイペースな性格をしている。アニメ版では姫昌の暗殺を企むなど、少々過激な性格になっていた。

人間
紂王(ちゅうおう)
王朝の第30代王(メディアによって皇帝という表現もされるが、本来始皇帝以前にはありえない位・称号)。文武共に優れた賢君であったが、妲己を娶って以来ふぬけた昏君(フンチュン)になってしまい、以後妲己に操られたまま悪政を続け民を苦しめる。
妲己の改造により、殷の初代王・湯王歴史の道標に授けられた「殷王家の力」を引き出されており、改造中の段階でも天然道士である黄飛虎に勝つほどの武力を持ち、完成に近づくに従い四聖を苦もなく葬り去るほどの力を得たが、それに比例して人としての心は失われてしまう。
改造が完成をみた牧野の戦いでは完全な怪物と化し、凄まじい強さで周軍はおろか楊戩ら崑崙の道士たちをも圧倒した。だが、怯える殷の兵士たちを見て、自分にはもはや王の資格が無いと悟り、戦意を喪失。改造で得た力も失い、城へ戻って周軍に城を明け渡す。
単に妲己の誘惑の術に掛かっていただけと思いきや、術が解けてなお想いは消えず、最期まで彼女を思いながら武王の剣に討たれた。作中である意味一番不幸な目にあったキャラであった。
殷郊(いんこう アニメ版ではインチャオ)
宝貝:番天印(ばんてんいん)
紂王の第一子。の皇太子。母親である姜妃が自殺をしたのち立場が危うくなり、朝歌脱出を試みるが、護衛を名乗っていた方弼・方相が実は追っ手だったことが判明し、窮地に陥る。が、そこに折良く現れた太公望に助けられる。民と父親を見捨ててきたことを申公豹に激しく責められるが、元始天尊が仲裁に入り、仙人界で広成子の弟子として修行することになる。それ以降も申公豹の言葉が頭から離れず、下山後、殷の王太子として太公望らと敵対する道を選択する。太公望との戦いの最中、弟を討ってしまったことに錯乱しその隙を突かれて太公望により封神される。アニメ版では黄飛虎と決闘を演じ、悲しい最期を遂げた。
殷洪(いんこう アニメ版ではインホン)
宝貝:陰陽鏡(おんみょうきょう)
紂王の第二子。殷郊の弟。兄同様に太公望に助けられ、仙人界に入った。赤精子の弟子。妲己を倒し父を救うことで崑崙への義理と民への責任を果たそうと考えており、その点では兄と異なっていたと言える。崑崙を裏切った兄を説得するが、太公望と兄の戦いの最中、兄の攻撃から太公望をかばって封神される。宝貝「陰陽鏡」も持っていたが、使用せぬままに封神。アニメでは漫画では使わなかった「陰陽鏡」も披露し、胡喜媚を撃退する大活躍を見せるも、妲己には通用しなかった。
姜妃(きょうひ)
姜桓楚の娘で殷郊・殷洪の母。元は紐王の第一王妃であったが、姐己にその座を奪われる。その後、牢獄に入れられ自害、その魂魄は封神台に飛んだ。
梅伯(ばいはく)
殷の上大夫。乱れる国を憂い紐王を昏君と諫言するが殺される。
商容(しょうよう)
聞仲が呼び戻した政治のエキスパート。
比干(ひかん)
聞仲が呼び戻した政治のエキスパート。
朱氏(しゅし)
約300年前、まだ道士となる前の聞仲と共に殷の将軍となった女性。その後、当時の王に気に入られ第二王妃となるが、当時の殷は弱く度々他国に攻め入られていてその戦争のさなか命を落とす。絶命間際、自分の子を聞仲に託した。
仙人・道士
聞仲(ぶんちゅう)
宝貝:禁鞭(きんべん)
金鰲島出身の道士であり王朝の太師(軍師)。金鰲三強の一人。元は仙人骨を持たなかったが、腐り掛けるほど肉体を酷使し続けたところ仙人骨が生まれ、通天教主の目に留まり仙人の修行を積むことになった。300年以上前から殷に忠誠を誓ってきた為、殷を害する者には容赦が無い。そしてその忠誠心は、いつしか「殷(自分)こそが人間達を幸せにできる」と言う狂気に変わってしまった。人間には宝貝を使用しない主義だが、太公望ら崑崙の仙道にははっきりと敵対感情を示している。半径数キロ以内の敵を打ち据えるスーパー宝貝「禁鞭」を持ち、緊急時には宝貝合金以上の硬度を誇るシェルターになって聞仲を守る霊獣・黒麒麟に跨る。仙界大戦にてたった一人で十二仙を次々と撃破し、太公望らを圧倒するが、黄飛虎の封神後自分が取り戻したかったのは黄飛虎がいたかつての殷であったことに気付き、太公望に人間界を託し自ら崖に身を投げて封神される道を選んだ。
張奎(ちょうけい)
宝貝:土竜爪(どりゅうそう)、禁鞭(きんべん)
聞仲の腹心の部下である道士で、メンチ城の守備にあたる。聞仲を誰よりも尊敬している。崑崙版と形は似ているがより高性能で土を自在に操る宝貝「土竜爪」を持ち、妻である高蘭英、俊足の鳥型霊獣・烏煙と行動を共にしている。メンチ城で進軍してきた周軍および崑崙道士と交戦するが、太公望に封神台で聞仲の魂魄と引き合わされ、聞仲に「私の影を追うな」と諭されたことで殷陣営から離脱した。後に聞仲の「禁鞭」を受け継ぎ、太公望らとともに決戦に臨む。聞仲が「最早私の変わりも務まる」と評したとおり実力は確かで土竜爪の能力と高蘭英と烏煙の連携で崑崙側の道士を一気に足止め、特に実力の高い哪吒、楊戩、黄天化の3人とも互角に立ち回っている。元々金鰲島出身の道士であったため物語の最後には妖怪達をまとめ上げる代表者となる。
高蘭英(こうらんえい)
宝貝:太陽針(たいようしん)
張奎の妻である道士。ハリウッド女優のようなセクシーな容姿をしている。多数の針を敵に刺し体を麻痺させる宝貝「太陽針」を持つ。
陳桐(ちんとう)
宝貝:火竜鏢(かりゅうひょう)
姐己配下の原型が蟷螂の妖怪仙人。宴会用の塔の建設の労働力として人狩りを姐己から命じられ、軍を率い近くの異民族の村を襲うが村人の安全を確保した太公望に妨害を受ける。そのため半妖態となり太公望と戦うが、火竜鏢を使いこなせていないことを見破られ、自身の周囲に炎が襲い進退窮まり太公望を道連れにしようとするが、打風刃を受け原型に戻る。そして人狩りをしたことは許されないと踏まれ封神される。この作品で、太公望と最初に戦った仙人。
方弼(ほうひつ)、方相(ほうそう)
原型が巨岩である妖怪仙人。兄の方弼のほうが色白で、弟の方相のほうが色黒。姐己の誘惑の術で操られ殷から逃亡した太子の殷郊・殷洪を追いかけ、さらにはそれを餌として太公望の殺害を命じられる。宝貝は持たないが岩をも砕くパワーで太公望に襲い掛かる。しかし、熱疲労を起こされ万事休すとなるが両太子に救われ、誘惑の術も解けた。その後は臨潼関で石屋を営み、人間として暮らしている。
高丙(こうへい)
宝貝:蕩魔杵(とうましょ)
殷を離れた黄飛虎らに姐己が放った三人組の一人。原型はパンダと思われる。臨潼関門前で黄飛虎に襲い掛かるが一撃で封神される。
黄倉(こうそう)
宝貝:名称不明(槍状の宝貝)
殷を離れた黄飛虎らに姐己が放った三人組のリーダー格。臨潼関・総兵の張鳳を殺害し黄飛虎らを待ち受ける。黄飛虎の父を人質としていたが、黄天化に両断され封神される。
呂能(りょのう)
殷を離れた黄飛虎らに姐己が放った三人組の一人。黄飛虎の父を人質として降伏を迫るが、現れた黄天化の一撃を受け封神される。
張桂芳(ちょうけいほう)
宝貝:叫名棍(きゅうめいこん)
聞仲の命令で黄一族を追ってきた道士。青竜関・総兵。黄一族、太公望、四不象の動きを止め風林に捕獲させるが哪吒に風林が封神されたため形勢が逆転、哪吒の核を取り出そうと動いたところを黄天化の一撃を受け封神される。
風林(ふうりん)
宝貝:紅珠(こうじゅ)
張桂芳配下の道士。黄一族、太公望、四不象、哪吒を捕獲するが哪吒に紅珠もろとも破壊され封神される。
周保(しゅうほう)
姐己配下。妖怪仙人と思われる。酒池肉林を諌めた姜桓楚、鄂崇禹を殺害した二人の男の一人。

仙人界

崑崙山脈

三大仙人の一人、元始天尊を教主として、太公望をはじめ多くの仙人や道士たちを養成している。総本山(崑崙山)の他の山々があり、仙人や道士がそこに住み着いて修行を行っている。主に人間の仙人が生活する場所。しかし、妖怪仙人も全くいない訳ではない。
元始天尊(げんしてんそん)
宝貝:盤古旛(ばんこはん)、飛来椅(ひらいい)、千里眼(せんりがん)、封神台(ほうしんだい)、ニセ禁鞭(にせきんべん)
崑崙山の教主で三大仙人の一人。太公望の師。封神計画を立案し太公望に実行させた張本人。普段は何もせず怠けているように見られるが、封神台を機能させていたり(封神フィールドを張り続けている)、千里眼によって人間界を監視している。また、重力を操ることが出来るスーパー宝貝「盤古旛」を有する実力者であるが、先述のように封神台を常に起動させているがために、無理をしても千倍が最高だった。弟子の太公望に劣らずの策略家でもあり、結果として聞仲との一騎打ちで負けたこと以外は全て想定内のことだった。
「歴史の道標」の思い通りに歴史を操られていることを極端に嫌い、真意を隠したまま自らの筋書き通りに計画を進める。最終決戦後に教主を引退、神界の管理人となる。
白鶴童子(はくつるどうじ)
元始天尊の弟子。鶴の姿をした妖蘖。おだやかな性格をしている。弟子ではあるものの、原始天尊の「お使い」などをしていることが多いため、どちらかといえば付き人のような役回りといえる。太公望と仲が良く、登場する崑崙の仙道とは大抵顔見知りである。「白鶴の舞」という体術を会得しているらしい。
竜吉公主(りゅうきつこうしゅ)
宝貝:霧露乾坤網(むろけんこんもう)、盤古旛(ばんこはん)
崑崙最強の力を持つ美仙女。燃燈道人の異母姉。仙人を両親に持つ純血種(0.000000003%の確率でしか生まれない)なため仙人界の清らかな空気の中でしか生きられない。実力は妲己、聞仲に匹敵すると言われたが、ダメージを受け続ける地上では評価が下がる。水を操る攻防一体の宝貝「霧露乾坤網」を持ち、後に元始天尊の盤古旛を受け継ぐが、地上の空気によるダメージと盤古旛による負担から一度も使う事なく戦闘不能になってしまう。その前に自分の死を予感している発言をしていたが、一命は取り留めた模様。
燃燈道人(ねんとうどうじん)
宝貝:飛焔剣(ひえんけん)、盤古旛(ばんこはん)
かつて崑崙十二仙のリーダー的存在だった大仙人。『歴史の道標』の目から逃れ行動するために、元始天尊と袂を分かつ三日三晩に及ぶ死闘を文字通り「演じ」て、崑崙十二仙すら欺き姿を消していた。竜吉公主の異母弟で、彼女を熱烈に敬愛している(周囲はシスコン扱い)。性格は冷酷な言動が目立った原作版とは正反対の熱血漢。「術」を使いこなし、それ(楊戩曰く只の『気合』)をもって敵を倒したり、宝貝の攻撃を素手で受け止めたり、仲間を回復したりと、妲己も唖然とするほどの凄まじい実力の持ち主。竜吉公主から盤古旛を受け継ぎ、元始天尊を上回る万倍の重力を発揮する(最終決戦での表記は「万古幡」)。
雲中子(うんちゅうし)
崑崙の仙人で雷震子の師。生物学が得意(医学も得意な模様)。通称「変人(スプーキー)」で危険な実験や奇妙な生物を好む。雷震子に対しての師弟愛は皆無に等しく、モルモット同然に扱っている。原作では聞仲を難なく倒した高位の仙人だが、本作で戦闘したことは一切無く、先述のようにそもそもそういうタイプでない。
韋護(いご)
宝貝:降魔杵(ごうましょ)
崑崙十二仙の一人道行天尊の弟子。仙人界に入ってまだ日が浅い。オヤジ臭いダジャレや酒が好き。見た目より中身を重視するタイプ。敏感肌で感覚が鋭く、それを頼りに戦う。基本はダサイ見てくれの鈍器(丸い棍棒)だが、変形すると切れ味の鋭い武器(変形前よりはるかに見た目が良い)になる宝貝「降魔杵」を持つ。現金主義、すぐに怠けるなど、やや太公望に近い一面を持つ。ちなみに金光聖母らと戦ったときのMAXのHPは80000である。
赤雲 (せきうん)、碧雲(へきうん)
竜吉公主の二人の弟子。容姿が似ている。赤雲は姉弟子で碧雲は妹弟子である。碧雲は以前、落石事故に巻き込まれたところを土行孫と楊戩に救われた。碧雲は土行孫に好かれているも、当の本人は楊戩に好意を寄せている。尚、土行孫の感情は楊戩の変身によってよく利用されている。
吒(きんたく)、木吒(もくたく)
宝貝:遁竜椿(とんりゅうとう)、呉鉤剣(ごこうけん)
吒の兄たち。長男の金吒と次男の木吒。文殊広法天尊の弟子金吒は三つの輪で敵を締め上げる宝貝「遁竜椿」、普賢真人の弟子木吒は二つ一組の剣の形をした宝貝「呉鉤剣」を持つ。
黒鶴童子(こくつるどうじ)
白鶴童子のライバルの妖孽。名前の通り見た目は黒い白鶴童子の上、性格も逆らしく元始天尊を「ジジイ」と呼び捨てにする。元始天尊と燃燈道人の間でメッセンジャーの役割を果たしていたようだ。
柏鑑(はくかん)
封神台のメンテナンスをする亀の妖怪仙人。聞仲に会いに来た太公望、張奎を案内した。亀だけに歩くのはとてものろい。
崑崙十二仙
崑崙山の多くの仙道の中でも元始天尊の直系の弟子が、晴れて仙人なったエリート仙人の集まり。全員が戦闘に長けた者ではなく、様々な能力のエキスパートが集まっている。崑崙山の仙道達を束ね、監督・指導を行い、元始天尊を補佐する。格は太公望と同等。仙界大戦の折、太乙真人と道行天尊を除く10名が封神される。
;太乙真人 (たいいつしんじん)
:宝貝:九竜神火罩(きゅうりゅうしんかとう)、金磚(きんせん)、火尖鎗(かせんそう)
:崑崙の幹部十二仙の一人。哪吒の生みの親で師匠。自他共に認める科学オタク。高所恐怖症で目立ちたがり屋な性格。頻繁にカメラ目線をする。太公望曰く、親バカ。仙人界最硬の捕獲専用宝貝「九竜神火罩」を持つ。宝貝の開発、研究が得意でその能力の高さから十二仙入りしており、アニメでは封神計画の実行者候補に挙がっていたほどの実力の持ち主。戦闘は苦手だが、ロボット(黄巾力士)さばきはかなりの腕前。ただし、アニメ版では登場早々墜落させており、さらに出番自体もやたら少ないチョイ役扱いだった。
;玉鼎真人 (ぎょくていしんじん)
:宝貝:斬仙剣(ざんせんけん)
:十二仙の一人。楊戩の師であり、また彼が崑崙に預けられた幼い頃から面倒を見てきた父親代わりの存在。弟子の楊戩に超えられたが、その実力は十二仙の中でもトップクラス。理知的で落ち着いた性格でボケ、ツッコミとも真顔。居合の達人で音速で敵を切る宝貝「斬仙剣」を持つ。金鰲島に単身で侵入した楊戩を王天君の宝貝「紅水陣」から自らの命と引き換えに救出し、太公望に後を託した後封神された。
;清虚道徳真君(せいきょどうとくしんくん)
:宝貝:莫邪の宝剣II(ばくやのほうけん・ツー)
:十二仙の一人。黄天化の師。スポーツ精神に長けた熱血で体育会系の仙人。スキーウェアやスノーボードウェアのような服装をしている。趣味は筋トレ。武吉に、「君の足なら世界を狙える」と言ってスカウトしようとした事も。ダース・モールが振るうような、柄の上下から光の刃を出すライトセーバー状の宝貝「莫邪の宝剣II」を持つ。自らの宝貝「莫邪の宝剣II」を黄天化に渡すよう楊戩に預け聞仲へ特攻、封神された。登場する時は大抵背景に『スポーツ』と書かれている。
;普賢真人(ふげんしんじん)
:宝貝:太極符印(たいきょくふいん)
:十二仙の一人。木吒の師。物理学が得意な仙人。同期で仙界入りした太公望とは旧友。平和主義者で、敵であっても最初は話し合いを求めようとするが、応じない相手には容赦がない。元素、重力などを操り、また敵の行動パターンを記憶するなど多機能なコンピューター宝貝「太極符印」を持つ。聞仲との死闘の際、彼を道連れにする為、自爆し封神された。
;道行天尊(どうこうてんそん)
:宝貝:万能包丁(ばんのうぼうちょう)
:十二仙の一人で妖怪仙人。韋護の師。赤ん坊のような外見と言葉遣いだが怒ると性格と口調が変わる二重人格(本来の意味ではなく、単に二面性があるだけ)。複数の包丁を投げつけ攻撃する宝貝「万能包丁」を持つ。仙界大戦の折他の十二仙達と共に聞仲に特攻を仕掛けようとしたが、鄧蝉玉に止められた為、太乙と共に封神を免れている。それからは蝉玉たちとのカラミが多くなった。
;広成子(こうせいし)
:宝貝:番天印(ばんてんいん)
:十二仙の一人。殷郊の師。規律にうるさいミリタリーマニア。押印(ロックオン)した者を100%殺傷する宝貝「番天印」を持つ。聞仲との死闘により封神された。一人称は「小官」。
;赤精子(せきせいし)
:宝貝:陰陽鏡(おんみょうきょう)
:十二仙の一人。殷洪の師。刃物好きの仙人。皮肉屋。複数の鏡から光を発射する宝貝「陰陽鏡」を持つ。聞仲との死闘により封神された。宝貝のことを「パーペー」と呼んだことがある。
;霊宝大法師(れいほうだいほうし)
:宝貝:落魂鐘(らっこんしょう)
:十二仙の一人。他の仙人と比べてもかなりの年寄り。鐘の形をした宝貝「落魂鐘」を持つ。聞仲との死闘により封神された。
;懼留孫(くりゅうそん)
:宝貝:梱仙縄(こんせんじょう)
:十二仙の一人。土行孫の師。霊宝大法師と同じく、かなりの年寄り。頭から複数の縄を出し攻撃する宝貝「梱仙縄」を持つ。聞仲との死闘により封神された。
;文殊広法天尊(もんじゅこうほうてんそん)
:宝貝:瑠璃瓶(るりへい)
:十二仙の一人。金吒の師。メガネで無精ヒゲを生やし、ゴキブリを連想させる服装をしている。「死ネ」と書かれた砲弾を発射するバズーカ状の宝貝「瑠璃瓶」を持つ。聞仲との死闘により封神された。
;慈航道人(じこうどうじん)
:宝貝:不明
:十二仙の一人。ガラが悪い。右腕から炎を出す宝貝を持つが名称は不明。接近戦が得意らしい。聞仲との死闘により封神された。
;黄竜真人(こうりゅうしんじん)
:宝貝:不明
:十二仙の一人。色黒。巨大なナイフの形をした宝貝を持つが名称は不明。接近戦が得意らしい。聞仲との死闘により封神された。

金鰲島

主に妖怪仙人が生活している場所。しかし、ここ出身の人間の道士もいる。
通天教主(つうてんきょうしゅ)
宝貝:六魂旛(りくこんはん)
金鰲島の教主で三大仙人の一人。魔法使いサリーのパパを思わせる容姿でドラキュラ伯爵を思わせる衣装。200年前一人息子楊戩を妲己から保護するため崑崙へ引き渡す。聞仲が人界に下りた20年の間に妲己と王天君により心を奪われ抜け殻にされてしまう。仙界大戦の折、王天君の命令で楊戩と戦うが楊戩の呼びかけに反応、さらに心の葛藤(ジレンマ)のせいで暴走。最後は楊戩に看取られながら封神する。彼の持つスーパー宝貝「六魂旛」は後に楊戩に受け継がれる。
高覚(こうかく)
蓬莱島で姐己が主催する「大宝貝大会」の一番手。女媧の力を受けている植物系の妖怪。巨大な蔓で張奎を地中に引きづり込むが禁鞭を受け封神される。
馬善(ばぜん)
蓬莱島で姐己が主催する「大宝貝大会」の二番手。女媧の力を受けている流体系の妖怪。実体はガスのため直接攻撃は効かない体をしているが、楊戩の六魂旛により消滅する。
烏文化(うぶんか)
蓬莱島で姐己が主催する「大宝貝大会」の三番手・・・であったが、乱入してきた王貴人の琵琶の弦で切り裂かれ封神される。頭に、寄生されると花を咲かせるためだけに破壊活動を行うようになる祈願花がついており、彼が封神される直前、花が咲いた。
袁洪(えんこう)、朱子真(しゅししん)、常旲(日+大)(じょうこう)
蓬莱島で姐己が主催する「大宝貝大会」で消化試合のため燃燈道人と三対一で戦った妖怪。全員女媧の力を受けているためか翼がある。しかし、燃燈道人の術(楊戩は気合と表現したが)で消滅。
九竜島の四聖(くりゅうとうのしせい)
王魔、李興覇、楊森、高友乾による戦いのプロ4人組。聞仲を敬い、彼、又はその代理たる黒麒麟(彼らはこの霊獣に敬語を使っている)の命に従う。聞仲と共に妲己三姉妹を撃退するなどの経歴を持つ実力者だが、「失われた殷王家の力」によって化け物となった紂王によって封神された。
;高友乾(こうゆうけん)
:宝貝:混元珠(こんげんじゅ)
:殷から離れた黄飛虎を抹殺するため聞仲が要請し来襲した。長髪の道士。西岐眼前で楊森と共に太公望、黄一族と交戦する。接近戦では鎌状の武器、遠距離では津波を引き起こすなど水を自在に操り太公望たちを苦しめる。次第に押され始めたが聞仲の到来に救われる。その後、聞仲が留守の間、妲己の押さえとなるが紂王に封神された。アニメ版では雷震子に混元珠を割られ、天化に斬られた。西岐では玩具屋の出店の主人として潜入していたが、子供に「おじさん」呼ばわりされてキレていた。
;楊森(ようしん)
:宝貝:劈地珠(へきちじゅ)
:殷から離れた黄飛虎を抹殺するため聞仲が要請し来襲した。高友乾と共に西岐眼前で太公望、黄一族と交戦する。高友乾の体力を回復するなど味方のサポートをする道士。また、攻撃においては大地を隆起させるなど大規模攻撃がメインとなるが、小回りが利かないため接近戦はやや不向き。戦闘中、次第に押され始めたが聞仲の到来に救われる。その後、聞仲が留守の間、妲己の押さえとなるが紂王に封神された。漫画版では天化に斬られてもまだ生きていたが、アニメ版ではそのまま封神されている。西岐では薬売りをしていた。
;李興覇(りこうは)
:宝貝:拌黄珠(ばんこうじゅ)
:殷から離れた黄飛虎を抹殺するため聞仲が要請し来襲した。小柄な体格で長髪をポニーテールで結んでいる道士。西岐付近の山岳地帯で哪吒と戦う。序盤こそ哪吒を圧倒するが太乙真人のサポートで頭を使う戦いに気づいた哪吒に苦戦中、聞仲の到来を感じた王魔と共に聞仲の元へ向かう。その後、聞仲が留守の間、妲己の押さえとなるが紂王に封神された。アニメ版では自分の力で頭を使う戦い方を覚えた哪吒にそのまま倒されている。西岐では王魔と共に花火職人として潜入していた。
;王魔(おうま)
:宝貝:開天珠(かいてんじゅ)
:殷から離れた黄飛虎を抹殺するため聞仲が要請し来襲した。三度笠が特徴。西岐上空で太公望を探していた楊戩と交戦するも歯が立たず右腕を失うが聞仲の到来を感じて李興覇と共に聞仲の元へ向かう。その後、聞仲が留守の間、妲己の押さえとなるが紂王に封神された。彼が宝貝で西岐を攻撃し人間に被害を与えたことが、西岐が周を名乗る決心をする一因となった。アニメ版では仲間を失った怒りで暴走するが、太公望に阻まれ、彼との一騎打ちで倒された。西岐では李興覇と共に花火職人をしていたが、三度笠はそのままである。
魔家四将(まかよんしょう)
魔礼青、魔礼紅、魔礼海、魔礼寿の四兄弟。四聖に匹敵する実力を持つが、手段を選ばず礼の無い戦いをする。原型は四つ首の幻獣「ショウ」(4人で1体の幻獣である)。人間形態の内に哪吒、黄天化らに弱らされたせいもあり、原形に戻った後はあっさりと楊戩に撃破される。
;魔礼青(まれいせい)
:宝貝:青雲剣(せいうんけん)
:西岐が「周」と名乗ったことへの討伐として通天教主が派遣した魔家四将の長兄。一度は黄天化を破ったり兄弟の巧みな連携プレーで太公望たちを苦しめるが、太公望の策で一人一人に分断され弱体化する。その後、形勢を覆すため原型に戻るが弱っていたこともあり太公望に止めを刺され封神される。
;魔礼紅(まれいこう)
:宝貝:混元傘(こんげんさん)
:四兄弟の次兄。味方の防御や敵の攻撃を反射させ太公望たちを苦しめる。その後、形勢を覆すため原型に戻るが弱っていたこともあり太公望に止めを刺され封神される。
;魔礼海(まれいかい)
:宝貝:黒琵琶(くろびわ)
:ミュージシャンのような姿をしている四兄弟の三番目。黒琵琶で雷震子を操るなどしていた。その後、形勢を覆すため原型に戻るが弱っていたこともあり太公望に止めを刺され封神される。
;魔礼寿(まれいじゅ)
:宝貝:花狐貂(かこてん)
:四兄弟の末弟。花狐貂を浮かべ西岐の民を事実上の人質にする。しかし、隙をつかれ黄飛虎に人質にされる。その後、形勢を覆すため原型に戻るが弱っていたこともあり太公望に止めを刺され封神される。
趙公明と召使
;趙公明(ちょうこうめい)
:宝貝:縛竜索(ばくりゅうさく)、金蛟剪(きんこうせん)
:金鰲島出身。巨大な花が原型の妖怪仙人。妲己、聞仲と並び金鰲三強の一人と言われる。濃い顔にフランス貴族のような出で立ちで、また華やかで美しいものを好む。妲己や聞仲とは違い大きな目的は無くただ単に戦うことだけを求める、いわゆる「戦闘狂」の「愉快犯」。そのために単身崑崙山に乗り込み元始天尊に撃退されたこともある。鞭の形をした宝貝「縛竜索」と七色の龍を召還するスーパー宝貝「金蛟剪」を持つ。「味方の戦闘に巻き込まれる四不象を守る」「宝貝を持たない者には宝貝を使うのは美学に反する」など、戦いには自分なりのポリシーも持っている一面もある。太公望と戦い一度は勝利したものの、復活の玉により復活しパワーアップした四不象と太公望の打神鞭により、原形の弱点を付かれ封神される(その封神シーンには、天から光が差し天使に導かれるゴージャスな演出がついた)。なお、太公望に勝利した直後、この作品を終了させて「国立アンニュイ学園」という別の漫画を連載させようとした(実際に次の回で数ページ掲載されたが、あまりのつまらなさに元始天尊と楊戩が呆れ返るほどであった)。
;雲霄三姉妹(うんしょうさんしまい)
:宝貝:金蛟剪(きんこうせん)、混元金斗(こんげんきんと)、究極黄河陣(きゅうきょくこうがじん)、巨大宝貝ロボ(きょだいぱおぺえロボ)、ミステリアス・ヴェール
: 長女・ビーナス(本名・雲霄{うんしょう})、次女・クイーン(本名・瓊霄{けいしょう})、三女・マドンナ(本名・碧霄{へきしょう})の趙公明の妹たち。三人揃えば趙公明と同等の強さを誇る。太公望と戦うが彼の心理戦により敗退。その戦いがきっかけで長女雲霄は太公望に惚れ込んでしまい、以後勝手に妻を名乗り、趙公明封神後に三人は周の味方になる。兄に似て優雅を好み、本名で呼ばれることを嫌う。ビーナスは筋肉質な乙女、クイーンは小柄でケバケバしい魔女の様な容姿、マドンナは常識を超えた食欲を持つ肥満体と、兄とは全く似てない。スーパー宝貝「金蛟剪」を兄から借りている他、周囲の敵や物を吸い込む壷型宝貝「混元金斗」、中に入ったものを虫けら同然と化す空間宝貝「究極黄河陣」、スーパーロボットのような巨大宝貝ロボを持つほか、目からビームを放ったり人型のまま宝貝もなしに飛行したり、体当たりで大量の妖怪仙人を封神するなど、常識破りな能力も備えている。(三姉妹で長身、小柄、肥満であることから、ファイナルファンタジーIVのメーガス3姉妹のパロディと考えられる。)
;楊任(ようにん)
:宝貝:神の見えざる手
:もとは殷の宮廷画家で、趙公明の部下の道士。「クイーン・ジョーカーⅡ世号」一階のボス。「神の見えざる手」により楊戩に幻影を見せ苦しめるが、これを見破られあえなく敗退。その後、趙公明に敗れた太公望を自らの命と引き換えに救出する。
;呂岳(りょがく)
:宝貝:瘟(疒+皇)傘(おんこうさん)
:マッドサイエンティストのような風貌の道士。陰湿かつ卑劣な性格の持ち主で、初登場時には殷に向け進行中の太公望の部隊に毒を放ち彼らを苦しめる。後、趙公明の部下として「クイーン・ジョーカーⅡ世号」二階のボスとして再び現れ馬元を差し向けるが、我に返った彼の手に押し潰される。一人称は「小生」。
;馬元(ばげん)
:金鰲島の宝貝人間。呂岳に拾われ、彼を「父さん」と呼んで慕っていた。最初は普通の人間と変わらない姿だったが、呂岳に「強くなる薬」を注射されて巨大な醜い姿に変えられてしまい、知能も低下させられ性格や言葉使いも変わってしまう。
: 呂岳の命令で太公望らと戦い、最初は哪吒の母親である殷氏を体内に納めていることにより優位に立っていた。しかし哪吒が自分と同じ宝貝人間だと知ると戦うことを放棄して自分を殺すよう願い、呂岳を道連れに悲しい最期を遂げた。
;周信(しゅうしん)
:宝貝:殺人ウイルス噴射用宝貝スーツ
:呂岳の弟子。「頭痛」と描かれたスーツを着用している。
;朱天麟(しゅてんりん)
:宝貝:殺人ウイルス噴射用宝貝スーツ
:呂岳の弟子。「昏迷」と描かれたスーツを着用している。
;李奇(りき)
:宝貝:殺人ウイルス噴射用宝貝スーツ
:呂岳の弟子。「発躁」と描かれたスーツを着用している。
;楊文輝(ようぶんき)
:宝貝:殺人ウイルス噴射用宝貝スーツ
:呂岳の弟子。「散瘟」と描かれたスーツを着用している。
;劉環(りゅうかん)
:宝貝:万里起雲煙(ばんりきうんえん)、火鴉壺(かあこ)
:趙公明の部下の道士。「クイーン・ジョーカーⅡ世号」三階のボス。美形だがかなりの近視眼的な男で、鄧蝉玉が自分を好きであると思い込んでおりストーカーをしていた。その後、土行孫に借りを返すため現れた竜吉公主に圧倒されると鄧蝉玉もろとも死のうとするが、土行孫の「土竜爪」を背中に受け封神される。
;余化(よか)
:宝貝:万刃車(ばんじんしゃ)、化血神刀(かけつしんとう)
:元・殷の老将軍であるが正体は妖怪仙人。「クイーン・ジョーカーⅡ世号」四階のボス。黄飛虎とは古馴染みで修行のために人間界に降りていた。封神直前、原型である巨大な刀剣となり怨念の篭った傷を黄天化につける。
;丘引(きゅういん)
:宝貝:紅珠液(こうじゅえき)
:「クイーン・ジョーカーⅡ世号」四階の迷宮にいる妖怪仙人。一人で父を探しにきた黄天祥と戦う。巨大なミミズを投げつけるなどしたが全く通用せず、逆に投げ返され原型のミミズに戻る。そして、妖怪仙人の特性を知らない黄天祥が存在に気づかずに踏み封神される。
;高継能(こうけいのう)
:宝貝:(虫+呉)蜂袋(ごほうたい)
:「クイーン・ジョーカーⅡ世号」四階の迷宮にいる原型が蜂の妖怪仙人。無数の蜂が入ったミイラを操り太公望、黄天化を襲うが、居場所を突き止められ黄天化に封神される。
;陳奇(ちんき)
:「クイーン・ジョーカーⅡ世号」四階の迷宮にいる仮面をつけた妖怪仙人。太公望、黄天化の前に現れるが黄天化に一瞬で封神される。
十天君
金鰲島版「崑崙十二仙」というべき存在。全員が「空間宝貝」を持ち、その空間の中で自らの定めたルールに則って無敵となる、という能力を持つ。
;王天君(おうてんくん)
:宝貝:紅水陣(こうすいじん)、ダニ(寄生宝貝生物)
:金鰲十天君の首領で、妲己と協力関係にある。冷血で狡猾、また非常に口が悪いのが特徴。太公望に匹敵する頭脳を持つ仙人だが、敵を騙して罠にはめる太公望と違い、敵の心の弱い部分をついたり、味方をも捨て駒として利用するなど、頭の使い方は異なる。元々は王奕(おうえき)という名の人間で、魂魄を分割できるという特殊な性質を持ち、金鰲と崑崙の不可侵条約の際に楊戩とトレードされる。その後妲己により心を壊される。また、妲己により更に3つに魂魄を分割されており、合計3体の王天君が太公望達の前に現れる。通常の空間に陣を作ることができ、自分の血で強い酸性の雨を降らす空間宝貝「紅水陣」の使い手。またダニのような形をした生物宝貝を仙道に寄生させ、常に宝貝を使うぐらいのダメージを与え続けることもできる。
;張天君(ちょうてんくん)
:宝貝:紅砂陣(こうさじん)
:金鰲十天君の一人。一面の砂漠で自在に砂を操り敵を干乾びさせる「紅砂陣」を操る。楊戩を引きずり込み、その正体を見抜いて翻意を促すが拒絶され、半妖態の本性を現した楊戩によって空間をパンクさせられ、封神される。
;孫天君(そんてんくん)
:宝貝:化血陣(かけつじん)
:金鰲十天君の一人。人形のような外見をしている。オモチャで埋め尽くされた空間でゲームをし、負けた相手を自爆可能な人形にして人質にとる「化血陣」を操る。孫天君は空間内ではイカサマし放題のためゲームでは負けることはないが、太公望の策で本体の位置を見破った玉鼎真人に一瞬で斬られ、封神される。
;袁天君(えんてんくん)
:宝貝:寒氷陣(かんぴょうじん)
:金鰲十天君の一人。ロマンチストだが、外見は毛玉のよう。水や氷雪を自在に操る「寒氷陣」を使う。太公望達を迎え撃つが、普賢真人の大極符印によって全ての攻撃を無効化され和解を持ちかけられるが、これに応じず更に攻撃を仕掛けたために太極符印の核融合により封神される。
;董天君(とうてんくん)
:宝貝:風吼陣(ふうこうじん)
:大きな虫のような姿の十天君。本人は虫である事を否定しているが、なぜか「ミーンミーン」という効果音がつきまとっている。風の吹き荒れる空間の底部に宝貝合金製の鋭利な網を敷き、吹き飛ばした者をバラバラにする「風吼陣」の中にただひとつ浮かぶ柱にとまっている。黄親子を引き込み風速を上げて落とそうとするが、火竜鏢で熱せられた柱の熱さに耐えられず落下、自ら切り刻まれる。
;趙天君(ちょうてんくん)
:宝貝:地烈陣(ちれつじん)
:金鰲十天君の一人。見た目はただの石壁。「地烈陣」は哪吒に安々と打ち破られた為、どんな空間なのかは不明。(名前や空間の景色から察するに、土や岩などを操ると思われる)
;柏天君(はくてんくん)
:宝貝:烈焔陣(れつえんじん)
:金鰲十天君の一人。編み笠を被ったセミのような姿をしている。炎を操る「烈焔陣」(本誌掲載時は「烈火陣」)を天絶陣と組み合わせて雲霄三姉妹を襲うが、究極黄河陣の中でマドンナに食べられてしまう。
;秦天君(しんてんくん)
:宝貝:天絶陣(てんぜつじん)
: 金鰲十天君の一人。男女が繋がった形をしている。隕石を降らせる「天絶陣」を操り烈焔陣と多重空間を作りだすが、究極黄河陣に陣を破られ為す術も無くマドンナに食われる。本誌掲載時は泰天君(たいてんくん)と表記。
;姚天君(ようてんくん)
:宝貝:落魂陣(らっこんじん)
:十天君の一人。金鰲十天君の中では抜きん出た力を持つという。魂魄を吹き飛ばす光線を放つ「落魂の呪符」、及び爆破能力を持つ「破壊の呪符」を張りめぐらせた空間「落魂陣」を使う。他の十天君と共に聞仲を亜空間に閉じ込めたこともある。金光聖母と多重空間を張り崑崙の道士達と戦うが、韋護の敏感肌の前に攻撃をかわされ、斬り捨てられる。
;金光聖母(きんこうせいぼ)
:宝貝:金光陣(きんこうじん)
:十天君の紅一点にして、姚天君と共に十天君では上位に位置する存在。光を屈折させて位置を惑わすと共に、攻撃を加えれば本体にもダメージを与える影を作り出す「金光陣」を使う。姚天君とタッグを組み多重空間をもって楊戩達を迎え撃つが、張天君に変化した楊戩が起こした砂嵐によって光を遮られている間に、哪吒に至近距離から乾坤圏を撃たれ封神される。

その他

仙人・道士

申公豹(しんこうひょう)
宝貝:雷公鞭(らいこうべん)
殷全土を覆い尽くすほどの雷を発生させる最強のスーパー宝貝「雷公鞭」を持ち、最強の霊獣黒点虎に乗る、三大仙人を上回るとも言われる最強の道士。第一話で太公望と出会い、自分に一撃を食らわせた彼を一方的にライバル視している(本人は生まれて五千年、自分の血を見たことがなかったらしい)。妲己の客人として殷に居座るが、本人曰くどちらの味方でもない中立の立場。道化師くいだおれ人形のような容貌だがそれを悪趣味と言われる事を何より嫌う、一風変わった美学の持ち主。そして自分の美学に反する行動を取る者はそれ以上に嫌う。
太上老君(たいじょうろうくん)
宝貝:太極図(たいきょくず)、傾世元禳(けいせいげんじょう)
通称・老子。三大仙人の一人で申公豹の師。妲己以上の実力を持つ(本人曰く『戦わないから負けない』)が、恐しく怠け者。太公望曰く「何かを超越した存在」。自身のスーパー宝貝太極図を太公望に授ける。宝貝でもないのに冷暖房機能、宝貝攻撃にも耐えるすさまじい防御力(雷公鞭の雷は通る様子)、挙句の果てには人工呼吸器までも完備している「怠惰スーツ」を着込んで眠り続け、3年に一度だけ目を覚ます。この「怠惰スーツ」は非常に頑丈で、太公望の連続攻撃を浴びても傷一つ付かなかったが、女媧の攻撃には耐え切れなかったらしくヒビを入れられ猛烈な怒りを見せた。レム睡眠時には立体映像で話す事が出来るが、一度話すと一ヶ月は立体映像すらも出なくなる。しかし、彼は他人の夢を盗み見ることができ、眠っている間はずっと女媧の夢を盗み見ていた。そして、女媧の夢が無くなったことにより女媧の覚醒を悟り、眠りから覚める。最終決戦には申公豹によって引っ張り出される形で参加するが、妲己から奪った傾世元禳を用いて戦闘に参加した以外はやはり怠けっぱなしだった。ずっと寝ていたせいか、名前から受ける印象に反し意外なほど若々しい外見。

人間

呂邑姜(りょゆうきょう)
空の上の秘境桃源郷裁判長を務める非常に賢い少女。太上老君の養女。羌族の統領でもあり、太公望と血が繋がっている(太公望の妹の曾孫に当たる)。羌族の兵を率いて牧野の戦いにて周軍の助太刀をする。周設立後は武王の秘書的な役割を務め、史実では後に王妃となる。
殷氏(いんし)
吒達の母親で、李靖の妻。妊娠が三年六ヶ月と長期に亘り不安に思っていたところ、夢に現れた太乙真人から宝貝「霊珠」を授かり、哪吒を出産する。李靖は哪吒を忌み嫌ったが、殷氏は愛情をもって育てたため、彼女には哪吒は心を開いている。
桃源郷の長老
秘境・桃源郷に住む人。全てを知っているようなオーラを常に出しているため太公望が太上老君の行方を聞いた。しかし、彼は知らなかった。
呂望(りょぼう)
秘境・桃源郷に住む青年。太公望を案内した。太公望と瓜二つ。実体がない幻ともとれる。
姜桓楚(きょうかんそ)
朝歌の四方、東西南北をそれぞれ治める四大諸侯の一人。東伯候。紂王の正妃である姜氏の父親。妲己発案の宴「酒池肉林」を諫めたため殺された。
鄂崇禹(がくすうう)
南伯候。姜桓楚と同様に、妲己の「酒池肉林」を諫めたため殺された。
崇侯虎(すうこうこ)
北伯候。崇黒虎の兄。姜桓楚や鄂崇禹とは異なり、妲己の「酒池肉林」を迎合したが、後に酒蔵に閉じこめられ、餓死、ミイラ化する。
蘇護(そご)
冀州侯。蘇姐己の父。娘のせいで世の中が大変になっているのを悩んでいる。後に周軍に加わる。
蘇妲己(そだっき)
蘇護の娘。冀州では絶世の美女と言われていて、その評判は聞きつけた紂王が差し出すのを求めるほど。実際の容姿は平凡だが、心優しい女性で国を思い紂王の後宮に入ることを決心する。面会直前、胡喜媚や王貴人にはめられ、妖狐状態の姐己の借体形成の術を受け精神・身体を乗っ取られる。
蘇全仲(そぜんちゅう)
蘇姐己の兄。妹と同じくそばかすがある。父と共に周軍に加わった。
鄭倫(ていりん)
蘇護配下で烏鴉兵を率いる。呂岳により病気にされた蘇護の救助を黄飛虎に要請した。鼻が特徴的。
鄧九公(とうきゅうこう)
鄧蝉玉の父。娘を溺愛している。

霊獣・妖精

黒点虎(こくてんこ)
のような外観をした申公豹の霊獣。「最強の霊獣」の名を持ち千里眼を利用する。妖怪すら餌にする獰猛さだという事だが、作中で最強の霊獣としての実力が披露される事はなかった。申公豹曰く「うかうかしてるとそのうち四不象に『最強の霊獣』の名を取られる」らしい。
男性は申公豹を含めて呼び捨てだが、女性は「〜ちゃん」と呼ぶ。
黒麒麟(こくきりん)
聞仲に仕える霊獣。どんな激しい攻撃にも耐える硬い外殻と主人を体内に格納する変形能力を持つ。また霊獣だが位は高く四聖からは敬称で呼ばれる。最期まで聞仲のために身体を張って尽くした。女性の言葉遣いに近い喋り方をしていたが、アニメでは男性の声だった。
烏煙(うえん)
鳥型の張奎の霊獣。非常に足が速く宝貝攻撃をかわすことも可能。高蘭英を「あねさん」と呼ぶ。
神鷹(しんよう)
鳥型の崇黒虎の霊獣。全ての鳥のボスであり、その能力から鳥に絶対の命令も出せる。飛行速度は四不象以上。関西弁で喋り、「ぐもぐも」と鳴く。鳥嫌いの鄧蝉玉を敢えて追い掛け回すなど、ちょっと意地悪なようだ。アニメ版では、少々冷酷な一面をのぞかせている。
竜鬚虎(りゅうしゅこ)
蝉玉と仲が良い妖精。どこかで見たような姿をした可愛らしい外見だが巨大な体をしており、長い尻尾で岩などを飛ばし攻撃する。語尾に「〜だニャ」と付く。出番は少なめ。
水棲霊獣王(すいせいれいじゅうおう)
吒に殺されたゴウ丙の父。息子の復讐に現れる。
敖丙(ごうへい)
水棲霊獣王の第三子。川の生物が哪吒の宝貝で死んだのを見て怒り、哪吒、殷氏を殺そうとしたが逆に殺される。
飛刀(ひとう)
刀型の妖精。刀身が伸縮・変化自在で、刀身の部分に幻影を映し出すことも出来る。敵側の所有物だったが黄飛虎の手に渡り、彼の相棒となる。飛虎の死後は黄天祥が所有する。愚痴ることが多く、強者になびく性格であるが、根はいい奴。黄天化が封神されてからは、哪吒ともに天祥の話相手。

始祖(始まりの人)

女媧(じょか)
宝貝:山河社稷図(さんがしゃしょくず)、四宝剣(しほうけん)
歴史の道標。「最初の人」の中心であり、最強の力を持った一人。地球を自らの故郷に似せようと思いのままに歴史を操ってきた異星人。女媧の行動を恐れた四人の「最初の人」により永久氷壁に封印されたことから、悠久の孤独を恐れるようになる。肉体は異空間に封印されているが魂魄体だけで動き回ることが可能。妲己と手を組んでいる。敵を闇に閉じ込める精神宝貝「山河社稷図」と何度も世界を滅ぼしてきた破壊力と世界を何度も作り上げた力を持つ「四宝剣」を使用する。永久氷壁から開放された後、完全なる肉体で地球を破壊しようと目論むが、伏羲によって阻止される。完全消滅する寸前に孤独死を恐れるあまり伏羲を巻き込み自爆した。
伏羲(ふっき)
宝貝:打神鞭(だしんべん)、太極図(たいきょくず)、誅仙陣(ちゅうせんじん)、万仙陣(ばんせんじん)
「最初の人」の一人。封神計画の真の立案者。太公望と王天君が融合し、真の記憶と能力を取り戻した姿。女媧達と共に地球に下り、女媧の復活を恐れた伏羲は他の同胞が地球と融合する中で一人残った。その後人間の肉体を借りて王奕と名乗り、当初は太上老君の元に居たが元始天尊の弟子となる(女媧に計画を気づかれないように弟子になるという形をとった)。元始天尊は王奕の魂魄を二つに割り、一つを王奕の体に戻して楊戩とのトレードに出し(後の王天君)、残ったもう一つを死んだ羌族の赤ん坊に入れた(後の太公望)。外見や人格は太公望に近いが戦闘能力はケタ違い。魂魄を溶かす雪を降らせる空間宝貝「誅仙陣」、通常の宝貝でも魂魄体にダメージを与えることができる巨大空間宝貝「万仙陣」、宝貝を通して他の仙道から力を吸い取り自分の力とする「太極図・戦闘形態」で戦う。魂魄を分割する能力は元のまま持っており、それにより太公望と王天君に分離することも可能。「空間使い」でもあり、自由に空間を移動でき、飛行能力もある。元々目的のためなら手段を選ばず、人命も厭わない冷酷な人物だったようで、王天君を取り込んだことで、太公望に近い性格で復活してもそれは時々見え隠れしている。
伏羲の中の太公望と王天君の比率は、王天君(伏羲の半分)が3つに割られ、そのうち2つは封神された(残りは1つ)ことにより、太公望:王天君=3:1となっている。それが反映されてか、楊戩曰く「太公望師叔に近いようだ」とのこと。
全23巻の通常版コミックスの表紙において、第1巻の太公望と第13巻の王天君だけが上下逆さまでポーズをとっているのはこの2人が「正しく写っていない」=「彼らの正しい姿でない」ことを暗に示している。また、女媧伏羲ともに古代中国の神。

用語欄

宝貝(パオペエ)
仙人が用いる道具。作中では主に武器として登場することが多い。仙人骨を持つ者のみが使え、この骨を持たない一般人は持つだけで精気を吸われて衰弱死するため、仙道の証とも言える(ただし、それを純粋な肉体の能力に還元する天然道士は持つことはできても使うことはできない)。作中では多種多様な物が存在する。
; スーパー宝貝
: 宝貝の中でも次元違いの能力を有するが、並の仙人・道士では使うどころか持つだけでパワーを吸われ数分で衰弱死する。ゆえにスーパー宝貝の保持者はかなりの実力者であると言える。全部で7つ存在する。
: 全て発掘された物で、現在の宝貝は全てこれらの模倣品と言う。その正体は、かつて始祖が女媧が復活することを見越して埋めた対女媧用の武器であった。
; 空間宝貝
: 物ではなく、また空間に作用させるのでもなく、空間そのものを宝貝とする。基本的に実空間から切り離された有限の亜空間。金鰲島の十天君がその典型だが、雲霄三姉妹や始祖も用いる。
封神
封神とは原義ではその名の通り「神に封じること」を指し、封神計画とは計画書に名の書かれた仙道を倒してその魂魄を封神する計画のことであり、封神台とは封神予定の魂魄を留めておく場所(宝貝ではない)である。しかし、本作において「封神する」と言えば封神台に魂魄を送る(必然的に倒すこと、死亡することも含めた)行為そのものを指すことが多い(ただし、本来の意味通りの封神も最後に行なわれる)。封神計画や封神台も設定に差異が含まれるため、以下に別に記述する。
; 封神計画
: 人間界から悪しき仙道を駆逐するため計画書に名のある365名を封神させ、また殷を滅ぼし易姓革命を起こす計画である。しかし、太公望が指摘するように曖昧な部分を多く含み物語の進展によって二転三転する。
: 封神演義における最も重要な要素で、一目には原作と大した差異が無いように見えるが、天命や天帝の設定が削られているため、根本的には全く異なっている。例えば、本作では太公望は計画書をすぐに見るが、原作では365名を封神するまで計画書を見ることは禁止されている(つまり、原作の太公望は封神されるのが誰かわからない)。そもそも本作においては計画書の中身(対象者の名前)はさほど重要ではなく、計画書に名がありながら封神されなかった者や逆に名が無いのに封神された者もおり、(仙界大戦での詳細な数不明の大量封神はあるが)実際に365名も封神されたかすらも不明。
; 封神台
: 概ね設定は原作と同じだが、来歴は大きく異なり、元始天尊が保有する宝貝の一つで、太乙真人が作ったことになっている。動作している間は(中国)大陸に封神フィールドが貼られ、フィールド内で一定以上の能力を有す者が死亡すると自動的にその魂魄を引き寄せ封じ込める。所有者(すなわち元始天尊)の意思以外で封神フィールドが解除されるのは、所有者の死亡か魂魄が満杯になる場合。理想はあくまで悪しき仙道が対象になることだが、技術限界として敵味方問わず能力の高い者を対象とするため、味方も死亡すると封神された(封神計画書にも悪しき仙道では無い、例えば普通の人間の名も載っていた)。
: 巨大な宝貝で崑崙山からは独立し、宙に浮かんでいる。魂魄を閉じ込めると言っても、牢獄のような物ではなく、メンテナンスの柏鑑曰く「次のステップに進むところ」。
仙人(仙道)
元始天尊曰く「生命としての道を極めんとする者」で、大きくは一般的にイメージされる仙人と同じ、修行を行なう(行なった)不老者である(不死かどうかは微妙で、白鶴童子は魂魄があれば再生できると述べている)。後述の道士と合わせて仙道と呼ばれることもある。
百万人に一人の確率で存在する仙人骨を持つことを大前提とし(人以外の生物、無生物から成る妖怪仙人はこの限りではない。また聞仲のような例外もいる)、それをエネルギーに宝貝や仙術を用いる。ただし、これには修行が不可欠で、何らかの理由で修行を受けなかった者はそれが肉体へ用いられることになり天然道士となる。
; 道士
: 弟子を持ってない仙道を指し、一般に仙人と同一視される。あくまで区別は弟子の有無であり実力は関係無いが、道士の多くは弟子の身分であり(ゆえに弟子を持てない)、また実力者は普通は弟子を持つため、基本的には道士は仙人に劣る。逆に多大な能力を誇っていても弟子がいなければ道士なので聞仲や申公豹のような例がいる。
; 天然道士
: 仙人骨を持つが、仙人界の見落としなど何らかの理由で修行をせず、仙人骨の力が肉体の能力に還元された者。多くは強靭な肉体を持ち、異常な筋力や運動神経、耐性能力を持つ超人である。黄飛虎や武吉が典型。一般の仙道の基本能力も一般人より高いが、天然道士には到底及ばない。逆に、天然道士が宝貝を使用することはできない。
: 仙界の存在目的の一つとは、仙人骨を持つ者を早期に発見することで、天然道士となって人間界に無用の混乱を招くのを防ぐことである。
; 妖怪仙人
: 人以外の生物、あるいは無生物が1000年以上の間、月日の光を浴びて魔性を帯び(妖精)、最終的に人の形を取れるようになった者。より具体的には妖精→妖蘖(ようげつ、人型をとれる)→妖怪仙人(人型を常に維持できる)と格上げする。これとは別に、妖精と人型の中間を取るような姿を「半妖態(半妖形態)」、本来の姿を「原型」と呼ぶ。基本的な能力は人間の仙道と変わらないが、半妖態では人型と妖魔の強さを合わせ持つとし、妖怪仙人の中には戦闘する際にあえて半妖態をとる者もいるし、十天君の多くがそうであるように普段から半妖態でいる者もいる。ダメージを受けすぎると人の形を保てなくなって原型に戻り、数年間月日の光を浴びないと人の形をとれなくなる。原型が強いか弱いかは、昆虫で取るに足りない存在になる者がいれば、それはおろか王貴人のように物であるため何もできなくなってしまう場合もあり、逆に魔家四将のように幻獣で強い場合もあって一概には言えない。
: 全てが全てではないが、出自ゆえに人間を殺したい食べたいと思うなど残酷な素養を見せる者も少なくなく、人間には忌避される存在である。
仙術
仙界で宝貝が普及するより前に用いられた術式。現在では、水を酒に変えたり、楊戩の変化能力くらいしか残ってないと言われる一方で燃燈道人のような例外もいる。

世界設定

藤崎版における物語の舞台は「歴史の道標」によって何度も繰り返されている世界である(ただし、そこに住む者にその自覚は無い)。「歴史の道標」が自身が望む世界(既に存在する歴史年表)を作るために介入し、歪みが生まれた場合には幾度と無くリセットされる世界である。つまり、原作はあくまで古代中国が舞台であるが、藤崎版は設定上は「過去」だが実際は「現代より遥か未来のお話」と判断することも出来る。また、これは原作における天命とは違いあくまで「歴史の道標」という存在が起こしている出来事である。そのため本来の歴史(史実あるいは原作通り)の展開とはならず、特に「歴史の道標」が倒された後は尚更である(例えば、この先が終わっても春秋時代がくるとは限らない)。
これらの大幅な改変は、世界は天帝の命令や天数(運命)によって既に決まっているという、原作の世界観への作者の反発とも見られる。

テレビアニメ

この漫画を大幅に脚色したアニメ作品『仙界伝 封神演義』(せんかいでん ほうしんえんぎ)が、1999年7月3日から同年12月27日まで、テレビ東京系列で放送された。全26話。なお、英語版タイトルは『Soul Hunter』となっている。
漫画版の著者である藤崎竜が「漫画を『メタ(二次的)封神演義』とするなら、アニメは『メタメタ封神演義』である」と単行本の巻末で言っていたように、原作(ここでは漫画を指す)とはかなりストーリーに違いがある。同じように一部のキャラクター設定もアニメオリジナルにされている(妲己、楊戩など)。他にもキャラクターの性格などの改変が目立ち、そういった部分に不満を持つ原作ファンは多い。ただ、雷震子や四聖、二人の太子達の扱いについては漫画版よりはやや改善されており、この点に関してだけは肯定的に捉えられている意見もある。また、「歴史の道標」のように歴史を陰で操る黒幕の存在も示されている。ゲーム版も含め、同じく千葉繁が音響監督を務めたアニメ『シスター・プリンセス(第一期)』と共通するキャストが多いのも特徴。なお、中国中国中央電視台で放送され、日本でもDVDが発売されたアニメ『封神演義 〜ナタクの大冒険〜』は全く関係の無いアニメである。

キャスト

  • 太公望:結城比呂
  • 四不象:増川洋一
  • 妲己:かかずゆみ
  • 吒:宮田幸季 / 宮田始典(途中で改名)
  • 楊戩:千葉進歩
  • 黄天化:山岸功
  • 黄飛虎:田中一成
  • 雷震子:松本梨香
  • 申公豹:石田彰
  • 黒点虎:こおろぎさとみ
  • 聞仲:松山鷹志
  • 黒麒麟・張凰・高丙:土屋利秀
  • 胡喜媚:千葉千恵巳
  • 王貴人・殷氏:柚木涼香
  • 紂王:松田佑貴
  • 殷郊:鶴野恭子→輝山新
  • 殷洪:豊島まさみ茉雪千鶴
  • 元始天尊:大木民夫
  • 普賢真人:緒方恵美
  • 太乙真人:阪口大助
  • 雲中子:石川大介
  • 李靖:伊藤健太郎
  • 姫昌:麦人
  • 姫発・白鶴童子:小林和矢 / 宇宙人(ゲーム版では旧名で出演)
  • 周公旦:瀬野雅彦
  • 伯邑考:飛鳥紅一
  • 崇黒虎:石塚堅
  • 神鷹:川澄綾子
  • 陳桐:檜山修之
  • 王魔:佐伯洋史
  • 高友乾:木内力也
  • 楊森:上別府仁資
  • 李興覇:笹島かほる
  • 張桂芳:川島得愛
  • 風林:高橋広樹
  • 黄倉:伊崎寿克
  • 呂能:天神有海
  • 姜妃:三浦七緒子
  • 黄妃:加藤優子
  • 賈氏:植原美幸
  • 鈴鳳:西村ちなみ

CDドラマ・ゲーム版追加キャスト

  • 武吉:永澤菜教
  • 土行孫:山口勝平
  • 黄天祥:松本さち
  • 燃燈道人・蒼尚:上田祐司
  • 竜吉公主:加藤優子
  • 玉鼎真人:檜山修之
  • 道徳真君:菊池仁
  • 碧雲:堀江由衣
  • スープーパパ:八奈見乗児
  • スープーママ:池田昌子
  • 通天教主:真砂勝美
  • 王天君:笹本優子
  • 趙公明:子安武人
  • 雲霄:くじら
  • 張奎:川島得愛
  • 高蘭英:植原美幸
  • 太上老君・朱妃:高山みなみ
  • 呂邑姜:池澤春菜
  • 女媧:百々麻子
  • 泡天魚:ゆきじ

スタッフ

  • 監督・シリーズ構成:西村純二
  • 企画プロデューサー:岩田圭介(TV TOKYO)・渡辺哲也 (dentsu)・森山敦(キングレコード
  • 原案協力:嶋智之(集英社「週刊少年ジャンプ」編集部)
  • キャラクターデザイン:小島正士
  • インダストリアルデザイン:佐藤和巳
  • プロダクションデザイン:宮崎真一
  • 美術監督:宮前光春
  • 色彩設計:松本真司
  • 撮影監督:青木孝司(スタジオトゥインクル)
  • 編集:坂本雅紀
  • 音楽:酒井良
  • 音響監督:千葉繁
  • 音楽プロデューサー:宿利剛
  • 音楽制作/協力:スターチャイルドレコードテレビ東京ミュージック
  • プロデューサー:関谷美津子(TV TOKYO)・笹田直樹(dentsu)・豊住政弘(スタジオディーン
  • 製作:TV TOKYO・dentsu・スタジオディーン

主題歌

オープニングテーマ「WILL
作詞:鵜島仁文・米倉千尋、作曲:鵜島仁文、編曲:岩本正樹、歌:米倉千尋
エンディングテーマ「FRIENDS」
作詞・作曲・歌:米倉千尋、編曲:見良津健雄
挿入歌「風の旅人」
作詞:只野菜摘、作曲・編曲:今泉洋、歌:山岸功
挿入歌「遥かなる道は旅の途中」
作詞:只野菜摘、作曲:Daglas Karmit、編曲:今泉洋、歌:山岸功
キャラクタービデオ集・エンディングテーマ「陽のあたる場所」
作詞・作曲・歌:米倉千尋、編曲:門倉聡

放映リスト

ゲーム

各タイトルに〜TVアニメーション仙界伝封神演義より〜とあるが上記のアニメ版ではなく原作の設定にほぼ準じている。これは、コーエーがこれらより先に封神演義のゲームを同タイトルを商標登録して出している為の配慮と思われる。いずれも販売はバンダイ
仙界伝 封神演義
2000年2月24日発売のワンダースワン用ソフト。原作開始前が舞台。仲間にできるキャラは一人。
仙界大戦 〜TVアニメーション仙界伝封神演義より〜
2000年6月29日発売のプレイステーション用ソフト。原作のストーリーをアレンジし、進めていくRPG。但し、自由度はきわめて低い。
仙界異聞録 準提大戦 〜TVアニメ-ション「仙界伝封神演義」より〜
2000年11月24日発売のゲームボーイカラー用ソフト。
仙界伝弍 〜TVアニメ仙界伝封神演義より〜
2000年12月21日発売のワンダースワン用ソフト。原作終了後、飛刀を振るう天然道士・黄天祥を主人公に展開されるRPG。仲間にできるキャラが二人になった。完全オリジナルストーリー。
仙界通録正史 〜TVアニメーション仙界伝封神演義より〜
2001年3月29日発売のプレイステーション用ソフト。原作の話をある程度サウンドノベル形式で綴った中、台詞を他のものに変えて楽しむゲーム。パスワードにより自分の作った話を同じソフトを持つ他の人に見せることができる。

CDブック

  • 仙界伝封神演義外伝第壱章
  • 仙界伝封神演義外伝第弐章
  • 仙界伝封神演義外伝第三章
  • 仙界伝封神演義新章

外部リンク

うしんえんき うしんえんき
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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